Now,we are HERE!
訪れた国は78カ国
旅した期間は1257日
2016年2月14日に帰国!
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ケンゾー   イクエ


2007年10月 結婚
2012年09月 世界旅行に出発

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絶景よりもわたしの心をつかんだ意外なもの

2015.04.09 06:17|アルゼンチン☞EDIT
やっとブログの記事がアフリカを抜け出して南米になって、うれしいイクエです。
ご存知の通り、このブログには記事とリアルタイムに差があります。
同じタイミングで書ければいいんだけど、インターネットがなかったり疲れて書けなかったり、1日のできごとの内容が濃すぎて2日に分けたりして、どうしても記事が追いつかないんです。

アメリカ大陸最南端の都市と言われるウシュアイアに来たイクエとケンゾー。
「最南端の都市」に行ってみたい人と、南極大陸クルーズにここから向かう人がやってくるところ。
ウシュアイア自体に有名な観光地がたくさんあるわけではない。

強いて言えば、ビーグル水道という海峡をクルーズしてアザラシやペンギンを見るツアーに参加するか、湖や山が連なるティエラ・デル・フエゴ国立公園を散策するか。

ビーグル水道クルーズに似たようなものはタスマニアでかつてやっている。
ボートに乗ってアシカを見たし、ペンギンはケープタウンで見たばかり。

フエゴ国立公園もいいのはいいけれど、ガイドブックやインターネットに載っている写真を見てもそれほど絶景とは思えない。
入場料もかかるし、公園入口まで行くバスや電車の運賃も高いので、そこにお金をかけてまで行くつもりもない。

でもせっかくウシュアイアに来ているのに何もしないっていうのも・・・。

そんなとき宿に張ってあるポスターに目が止まった。
それは美しい湖と山の写真。

エスメラルダ湖

エスメラルダとはスペイン語で「エメラルド色」のこと。
その名のとおり、写真の湖の色は淡い緑に白い絵の具が溶けたようななんとも言えない色。

行ってみたいなあ。

ポスターはエスメラルダ湖にツアーバスで行けることを宣伝していた。

ツアー代は高いし、それに自分たちのペースで歩きたい。
自分たちで行けないかなあ。

街からエスメラルダの登山口までおよそ20キロ。

たどり着くかどうかはわからないけど、とりあえず路線バスとヒッチハイクと歩きで目指すことにした。

行けるところまで路線バスに乗り、終点で降りた。

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ウシュアイアと書かれた大きなゲートを出る。
ここで、ウシュアイアの街が終りということなのかもしれない。

なぜかここに警察が常駐していて、パスポートチェックをされてノートに記名し、行き先を告げる。
そしてわたしたちは、歩きながらヒッチハイクをすることにした。

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車道とは言え、歩くのは気持ちがいい。
ポカポカ陽気。
少しだけ雪を抱いた緑深い山々。
鷹のような鳥もいる。

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歩きはじめて30分あまり。
一台の車が止まってくれた。

アメリカ大陸初めてのヒッチハイク成功!
記念すべき1台目。

わたしたちは、このあとパタゴニアでたくさんヒッチハイクにお世話になることになる。

車窓からの景色は絶景続き。
美しい山々が次から次に流れていく。

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「ここで降りるといいよ。」
「グラシアス(ありがとう)!」

ちゃんとしたゲートがあるのかと思ったらそうではない。
空き地のようなスペースに何台かの車が止まっている。
もちろん、入場料など払うところもない。
すぐに森が始まる。

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うっそうと茂る木々。
この先にどんな景色が待ち受けているのか。
湖はどんなふうに出現するのか。
まったく予測できない。
でも、だからこそワクワクする。

木々の陰からチラチラと池が見え始めた。
その奥にそびえる山。
でもこの池は目的の湖ではない。

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それでも、美しい山の形や咲き誇る野花に「おお〜!」と感嘆の声を上げる。
南極に行く拠点となるウシュアイアの街。
最南端の都市。
厳しく荒々しい自然を想像するけど、ここはこんなにも明るさと生命力に満ちている。

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そして、ケンゾーがあるものを発見した。
いっきに気持ちが高ぶるケンゾー。
「ほら!あの湖の上に浮かんどるヤツ、あれは巣や!」

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枯れたような枝が重なって、小高い山ができている。
これこそ、ビーバーの巣!

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「へぇ〜」と言うわたしに対し、声をうわずらせて興奮するケンゾー。

「近くまでいこう! うわあ〜!」

早歩きで進んでいく。

べつにビーバーそのものに遭遇したわけじゃないのに、こんなに興奮することなんだろうか。

動物好きのケンゾー。
犬はもちろん、いろんな動物が好き。
その昔、体長1メートル50センチのイグアナを飼っていたこともあった。
わたしは爬虫類をペットにする人の気が知れなかったし、変人だと思うし、将来そんな人と結婚するなんて想像もしていなかった。
ケンゾーに言わせれば、イグアナもかわいいらしい。
意味わからん。

そんな動物好きのケンゾーだから、ビーバーの巣を生で見られたことに大興奮。

「すげぇ〜」「すげぇ〜」と連発する。
ふ〜ん。

ビーバーの巣を見られただけでこんなに喜んでいるんだから、この場所をチョイスしてよかったよ。

たしかに、すごい。
ビーバーは巣だけでなく、川を枯れ木で堰き止めてダムまで作っている。

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ダムを作ることで、川はいくつもの湖となり岸辺の長さが増えて食べ物を取る範囲が増えるというメリットがあるのだそう。

また彼らの巣は、外敵の侵入を防ぐために水の中に作っているので、大雨などで水かさが増すと巣が流されてしまう。
水かさを一定に保つためにダムを作っているんだって。

奥の奥までダムができている。
ビーバーって働き者!!

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巣やダム作りのために、大きな歯で木をかじり倒す。
さらにビーバーは木の葉や木の皮を食物としているらしい。
一日に2キロも食べるんだって。

だからまわりの木々をよく見てみると、ビーバーにかじられた跡が。

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あっちこっちの木が、高さ30センチくらいで切り倒されている。
ビーバーは「自分の生活のために周囲の環境を作り替える、ヒト以外の唯一の動物」なんて言われているらしい。

ビーバーによって、川にはいくつものダムがあり、上流から下流へ段々畑のようになっている。
そんなビーバーのダムを横目で見ながら、エスメラルダ湖をめざしていく。

このあたりの標高はとても低い。
それなのに氷河を抱く山がすぐ近くにあり、標高の高い場所を歩いているような錯覚を覚える。
それは、ここが南緯55度だから。

「森林限界」という言葉がある。
寒さや雪、風などにより、木が育たなくなる限界高度のことを指す。
ここは標高が低いのに、森林限界に達している。

普通なら長い距離を数時間かけて歩きながら、気温や植物の変化を感じていく。
しかし、ここではわずかな高度差で、環境ががらりと変わるのが一目瞭然。

手前には花が咲き誇り、その次は森林、そして短い草だけになり、すぐに森林限界となりむき出しの山肌が見え、山頂に万年雪。

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まだ登りはじめてわずか。
それなのにこんなにも雄大な自然を感じることができる。

ビーバーの生息地をあとにし、ふたたび森へと入った。
するとなにやら音が聞こえてきた。
シャンシャンシャンシャン。
タッタッタッタ。

ソリのような・・・。
でもこんな晴れたところでソリなんて。
と思っていたらー。

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犬ぞり!!
地面はぬかるんでいてぼこぼこして進みにくそうだけど、こんなところでも犬ぞりを使うんだね。
「北国に来た」って感じ。
(実際には極じゃなくて極に近いけど。)

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森を抜けるとふたたびひらけた場所になり、さっき遠くに見ていた雪山が迫っていた。

きょうはとてもいい天気。
パタゴニアはいま夏。
でも天気がすぐれない日も多い。
それなのにこんなにも青空が頭上に広がっている。

大自然に圧倒されながら、山道を登っていく。

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けっして楽ではない。
上り坂はきついし、汗ばむ。
だけどここでは高山病の心配もないので、息苦しくはない。

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わたしたち夫婦は、それほどアウトドアが好きでもなかったし登山やトレッキングが趣味でもなかった。
だけど旅に出てから、トレッキングをするたびに絶景に出会い、感動してきた。
そんななか、わたしたちが好きなのは「湖をめざすトレッキング」だということに気づいた。
登山だと、だいたいあとどのくらいで山頂に着くのかがわかる。
もう少しで山頂だという心構えもできる。
山頂に行く途中に見晴しのいい場所がいくつかあり、頂上にたどり着く前に美しい景色が見えることもある。

でも、湖は違う。
「ここを曲がったら着くかな」「あの丘を越えたら見えるかな」と思ってもそこに湖はなかったり、逆に森を抜けて突然目の前に美しい湖が出現することもある。
湖にたどり着くまで、それがどんな姿なのかもわからない。

湖へのトレッキングには驚きと感動がある。

今回も、目の前の岩をよじ登ると、突然絶景が広がった。

「うっわあ〜!!」

「きれー!!」

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山に囲まれてひっそりと、でも存在感たっぷりに水をたたえているエスメラルダ湖。
エメラルド色の湖面に光が反射し、キラキラと輝いている。
そして、その向こうには雪山。

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あの雪が溶けて、この美しい湖をつくりだしている。

わずか2時間あまりのトレッキング。
なだらかな上り坂ではあったけど、それほど登ってきた感じもしない。
だけど目の前に広がるのは、標高が高い場所でしか見えない景色。
携帯を取り出して標高を測ってみた。
わずか387メートル。

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湖を眺めながらランチタイム。
贅沢な時間っていうのはこういうのを言うんだ。

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お腹を満たしたあとは、湖畔にごろんとねっころがりお昼ね。
まどろんで目を開けると、まぶしい光が入ってきて、青空と神々しい山と鮮やかな湖が飛び込んでくる。

地球って、美しい。

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湖畔に鳥がいた。
カウケンという鳥。
マゼランガンとも言われている。
白いオスと茶色いメスがかならずつがいで行動しているのだそう。

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湖をぐるっと散策してみる。

「絵に描いたような美しい景色」なんて表現があるけれど、絵よりも美しい景色こそ本物だ。

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勢いよく水が流れる音が響いている。
その正体は雪山から流れる幾筋もの細い滝。
それが川となり、冷たい雪解け水を運んでいる。

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飲んでみると冷たくておいしい。
とてもきれいな水ではあるけれど、少しグレーがかっている。
不思議なのはこの川の水が湖に注いでいるということ。
色がぜんぜん違う。
流れがあるし浅いので色が違って見えるのかも。

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これまでほかの場所でも氷河が溶けた湖を何度か見てきた。
こんなふうにエメラルドグリーンに白が混ざったような色をしている。

少し濁りがあるのは、氷河と岩山が擦れ合いながら運ばれて砕かれた石が微粒子となって漂っているから。
この微粒子に太陽の光があたると、青と緑の色だけを反射させてエメラルドグリーンに見えるらしい。

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わたしたちはもっと奥まで行ってみることにした。
山から流れている細い滝を写真に収めたいなあと思って。

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川をのぼっていくと、そこはまたエメラルドグリーンの湖のようになっていた。
えっ? なんで?
また、あいつのしわざ!?

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ずーっと向こうまでいくつものダムができている。

「どんだけあるの!?」
ケンゾーと驚きあった。

いったいどれだけの年月をかけてここまで作り上げたのか。
ビーバーの執念のようなものを感じる。

ビーバーが水を堰き止めたからなのか、水の中に立っている木は枯れている。

ビーバーがまわりの自然環境を変えていくことは山全体で見ると大きなメリットになることが多いらしい。
たとえば川の水を堰き止めることで水鳥もやってくるようになったり、池に水草が育ちたくさんの生物が住み着く。
ビーバーが作った池はのちに土砂に埋もれ、今度は栄養たっぷりの草原になり、草食動物の生活の場になる。

けれど、この場所ではそうでもないらしい。
そもそもここにはビーバーはいなかった。
1940年代にアルゼンチン政府が毛皮をとる目的で50頭のアメリカビーバーを移入したところ、天敵がいないので増えつづけたのだそう。
今ではフエゴ島全体で10万頭いるんだとか。
ビーバーがフエゴ島の固有の木々を大量に倒しつづけて森林破壊の原因になっているらしい。

あたりには無残に倒された木々が。

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巣やダムだけでなく、木の皮を食料としているビーバー。
1日に2キロってかなりの大食漢だよ。

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直径10センチの木なら3分ぐらいで倒せるらしい。

「あ、この木も被害に遭ってる!」

「これも倒されとる」

「えっ、えっ、ええええええっ〜〜!!

恐るべし、ビーバー。

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こんな大きな木を歯だけで倒すなんて想像できない。
ひと噛みでけっこうザックリいっちゃうのかもしれない。

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ビーバーの歯は大きくて、噛む力も強いのはこれを見ると一目瞭然。
この場所ではないけれど、ビーバーといっしょに写真を撮ろうと近づいて、動脈を噛まれて出血死した人もいるというから恐ろしい。

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ビーバーの力をまざまざと見せつけられた。

ビーバーは夜行性なので会えなかったけれど、真夜中にガリガリガリと幹を噛み、ドーンと木を倒し、せっせせっせとダム作りをしている姿を想像する。

日中はこんなに静かで平和な場所が、夜になるとビーバーたちが繰り出し騒々しい工事現場に変貌するのだろうか。

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たしかにこのエスメラルダ湖は絶景で、感動した。
でも、ビーバーの威力のほうがインパクトが強くて、圧倒された。

帰りもすぐにヒッチハイクに成功し、登山口から街まで送ってもらったわたしたち。
ビーバーのことが頭から離れない。
宿に帰ってすぐにビーバーの生態をインターネットで調べたのはいうまでもない。

Comment

南米無事到着おめでとう🎂

ケンゾーがかってた、イグアナ見たことあるよ♪嫁さんと今でも思いだし話するよ。そーとー印象強かったみたい(^-^)ブログ楽しみにみてるよ~あまり無理せずにね~🎵

ただすけへ

あれ?!イグアナのジミー見せたことあったっけ?シュークリームが好きやったんよねえ。笑
南米では肉&ワイン三昧の日々を送っとるよ。南米編もよろしくね。