Now,we are HERE!
訪れた国は78カ国
旅した期間は1257日
2016年2月14日に帰国!
プロフィール

ケンゾー   イクエ


2007年10月 結婚
2012年09月 世界旅行に出発

ジャンル
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
月別記事
最新コメント
RSSリンク
リンク
ブロとも申請

この人とブロともになる

見てくれてありがとう!
メールはこちらから ♪

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログ村ランキング
ふたりのお勧め旅グッズ










ふたりの旅も大詰め。あともうちょっとだけおつきあいお願いします!

 日本→韓国→モンゴル→中国→ラオス→ベトナム→台湾→シンガポール→バングラデシュ→インド→スリランカ→アラブ首長国連邦→オマーン→トルコ→ジョージア→アルメニア→アゼルバイジャン→カザフスタン→ウズベキスタン→タジキスタン→キルギス→イラン→イタリア→バチカン→チュニジア→フランス→チェコ→オーストリア→ポーランド→イスラエル→パレスチナ→ヨルダン→イギリス→アイルランド→ポルトガル→モロッコ→スペイン→ハンガリー→スロバキア→スロヴェニア→クロアチア→セルビア→ボスニア・ヘルツェゴビナ→モンテネグロ→コソボ→マケドニア→アルバニア→ギリシャ→エジプト→スーダン→エチオピア→ケニア→ウガンダ→ルワンダ→タンザニア→マラウイ→ザンビア→ボツワナ→ナミビア→南アフリカ→アルゼンチン→チリ→パラグアイ→ボリビア→ペルー→エクアドル→コロンビア→ベネズエラ→キューバ→ベネズエラ→パナマ→コスタ・リカ→ニカラグア→ホンジュラス→エル・サルバドル→グアテマラ→ベリーズ→メキシコ→アメリカ→
日本


「ふたりでふらり」はブログランキングに参加中!
1日1回のclickが順位に反映されます。
ぜひポチッと応援お願いします ♪
↓↓↓
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ
にほんブログ村

愛すべき男

2014.10.26 06:12|スーダン☞EDIT
宿のそうじのおばちゃんが大声で鼻歌を歌っているけど、音痴過ぎて耳障りに感じてちょっとイライラのイクエです。
わたしとケンゾーは彼女の歌声は音痴だと思うけど、こっちでは音の外れたようなその声は美声なのかもしれない。
ちなみにいままで旅したなかで国民が音痴だと感じた国は、ラオスです。
ラオスではカラオケが流行ってるけど、音痴な声が町中に響いてるんだよね・・・。

さて、きょう向かう場所はシェンディ
泊まる必要なんてない街なんだけど、ここでわたしたちを待っている人がいるからね!

快適なホテルの目の前のバスターミナルへ。
スーダンでは大きなバスターミナルの近くに物乞いが多い。
乗客が物乞いから取り囲まれるのを防ぐためか、防犯のためなのか、それとも金を稼ぐためなのか、スーダンの都市部のバスターミナルは入場料を払わないと敷地に入れない。
入場料は1人1ポンド(約11円)。
空港のようにボディーチェックや荷物検査を受けて中へ。
バス会社の窓口がずらりと並んでいる。
トルコやイランのバスターミナルみたい。

a_DSC_0307_20141024225929a6e.jpg

このきれいな感じ、秩序ある感じ、スーダンっぽくない!

「シェンディ行きのチケットはいくらですか?」
「35ポンドだよ。」

だけど渡されたチケットを見るとアラビア数字で25ポンドと書いてある。

「ちょっと、これ25ポンドじゃないんですか?
 わたしたちアラビア数字も読めるんでわかるんですよ!」

「・・・、イエス。
 オーケー・・・。」


スタッフは気まずそうな顔をして25ポンド(約275円)を受け取った。

旅人の間では「スーダンではぼったくりはほとんどない」と言われている。
だけど、実際にはけっこうある。
スーダンに陸路で入国するにはエジプトかエチオピアからになるけれど、そのふたつの国がぼったくりが激しいのでスーダンのぼったくりに気づきにくいのかもしれない。

それにスーダンでは物価の上昇が激しくて、値段が高い理由が物価上昇によるものなのかぼったくりによるものなのか判断がむずかしい。

わたしたちは宿代もバスや乗合いタクシーも地元の人よりも高い値段を請求されることがあるし、食堂でも地元の人よりも高く言われる。
スーダンのぼったくりはやり方がとても自然で、さりげなくちゃっかりぼったくってくる。
ぼったくりだという証拠がなくてしぶしぶ払うことが多いけど、現地人に「外国人はぼったくられるからちゃんと交渉しなきゃダメだよ!」と言われたこともある。

こんな話をブログに書くと、読者の人から「見苦しい」とか「貧しい国なんだからお金持ちの国のわたしたちが多く払うのは当然」なんてコメントが届くことがある。
(このブログだけじゃなくてほかの旅ブログのコメント欄でもよく見かける)

でも定価がなくて価格交渉をする文化の国を旅してるんだから、価格交渉をするのは当然だと思う。
郷に入れば郷に従え。
地元の人だって値段のことでよくやりやっていて、決裂したり、お金を投げつけたり、大声で叫んだり、腕をつかんだりとやっている。

今から会う人もわたしたちに「何か買うときやお金を払うときは、君たちはとことんファイトしなきゃね!俺だっていつもやってるんだから。」と何度も言っていた。

そんな彼に会いにシェンディ行きのバスに。
スーダンの長距離バスはとってもハデ!

a_DSC_0308_2014102422591473a.jpg

スーダンにしては長距離バスはけっこう快適。
マズいジュースや濁った水の無料サービスもある。
さらにキャンディを一粒ずつ配る。
バス会社同士の競争が激しいからそういうサービスをしてるんだろうけど、ジュースやキャンディの種類もいっしょでけっきょく、各社横並びのサービス。
これもトルコといっしょだね。

さらに車内ではビデオが流れてるんだけど、流される番組もいっしょなの!
いくつか種類があって、スタジオで10人ぐらいの出演者たちが向き合ってソファーに座っていて、座ったまま代わりばんこに歌うという、ゆるすぎる音楽番組。
ディナーショーみたいにホテルの広い会場のような場所でステージで1人が歌い、一般人の客がそれを見て拍手をしたりしている、ただ撮って放送するだけの垂れ流し音楽番組。
普通の店の人や通りを歩いている人を怒らせて、最後には「ほらあそこにカメラがあるよ」とばらすレベルの低いドッキリ。
最後にオチのある5分ぐらいの短編を繋げた、笑うタイミングのわからないコメディタッチのホームドラマ集。

どれもぜんっぜんおもしろくなくてつまらないんだけど、なぜか目が離せないんだよね。
「なんでこんな編集したの!?」とか「どうしてこうくる?」とか「この映像使う意味ある?」とかツッコミどころがたくさんあって。
とくにイクエもケンゾーもテレビ局で働いていたので、番組の作り方が斬新過ぎてあきれたりびっくりしたり吹き出したり。
でもわたしたちだけじゃなくて、スーダンを旅した友だちも「スーダンのテレビはヘン」って言ってたからこれはかなりヘンなんだと思う。
映像を見ながら乗客は楽しそうにしてるんだけど、ケンゾーと何度も「スーダン人、やっぱり変わってるわあ」と言い合った。

スーダンの一般家庭ではテレビはまだ普及していない。
街にはシアタールームみたいなまっくらな広い部屋があってそこで入場料を払って、何十人も集まって一台のテレビに見入っている。

テレビが普及して衛星で外国のテレビを見るようになったら、この独特のスーダン番組も変わっていくのかもしれない。

退屈だけどついつい見てしまうスーダンの番組を見ながら、バスは目的地のシェンディに到着。

約束している彼にほんとうに会えるのだろうか。
とにかく電話をしないといけない。
キョロキョロしていると「ここに座ったら?」とおじさんに話しかけられた。
サンドイッチとお茶で昼食をとっているおじさん。
彼に会う前にわたしたちも腹ごしらえしとこう。
おじさんに教えられた隣の商店で、ゆで卵が丸いパンに挟まったサンドイッチを買ってランチタイム。
「友だちに電話をしたいのですが、貸してもらえますか?」
おもむろにおじさんに頼むと、快く貸してくれた。

彼はちゃんと電話にでてくれた。
「着いたの?
 ムフフフフ。
 今から迎えに行くから。
 フフフフフ。
 5分待っててね。
 アハハハハ。」

何がおかしいのか笑いっぱなしの彼。
迎えに行くとは言ってるけど、おっちょこちょいの彼のことだからほんとうに出会うことはできるんだろうか。

そしてついにその男は姿を現した!
満面の笑みでこっちに向かって歩いてきている。
エジプトからスーダン入りしたときに乗った、通称「奴隷船」でいっしょだったオマール!!

a_DSC_0310_20141024225919689.jpg

おでこに茶色いブツブツがついているのが、彼のトレードマーク。
フェリーを降りていっしょに乗合いタクシーに乗ったときも、おでこに大量のブツブツをつけてきて、ケンゾーとともに吹き出したんだった。

a_DSC_0311_20141026001258f61.jpg

そのブツブツの正体は次回にでも説明するとして、愛すべきこの男にまた会えたなんてすごくうれしい ♪

サンドイッチをほおばっているわたしたちを彼はとがめた。
「なんでそんなの食べてるの?
 お腹減ってるならいまからチキンでも食べに行こうよ。」

「え、いいよ。
 もうこれで満足だから。」

「そんなので?
 ほら、行こうよ。」

「オマールはお腹空いてるの?」
「全然空いてないよ。」
「だったら、行かなくていいよ。」
「えぇ~。
 そんなサンドイッチ。
 せっかくおいしいところに連れて行こうと思ったのに。」


オマールもイスラムの国の男性らしく、もてなしの精神であふれている。
イスラムの教えでは客人を歓待するのが勧められている。
だからこれまでもイスラムの国で、たくさんの人にお世話になってきた。

オマールはわたしたちを食堂に連れて行けないことを残念そうにしたけれど、リクシャ(トゥクトゥク)に乗ってオマール邸に向かった。

リクシャのお金を払おうとしたけれどオマールはかたくなに受け取らない。

「ほら、うちはここだよ。」

リクシャを降りると、土壁のオマール邸があった。

a_DSC_0312_20141024225931bbd.jpg

スーダンの一般的な家は、こんなふうに敷地は壁に囲まれていて外から中の様子はわからないようになっている。
入口から入ると、土の庭があり、窓のほとんどない住居がある。

a_DSC_0314_2014102423081274b.jpg

とてもいい感じの家!
1人でエジプトに旅行に行くようなオマールだし、「家には冷蔵庫もエアコンもパソコンもある」って言ってたので、きっと近代化されたアパートみたいなところに住んでるのかなと思っていた。

でもオマールが住んでいるのは「これぞスーダン」というような典型的な家。
こんな家にホームステイできるなんて、ちょっとワクワクする。

外のトイレはレンガの囲いが3辺にあるだけの簡素なもの。
穴を掘っただけのものだけど、とても清潔に保たれている。

a_DSC_0321_20141024231224b7b.jpg

シャワー室も外。
シャワーと言っても、バケツを持っていって水浴びをする。
オマールは家族と離れて暮らしている。
自分で家事をして、これだけ家をきれいにしているのでたいしたものだと思う。

a_DSC_0323_201410242312246b7.jpg

この家も自分で造ったのだそう。
今まで泊まってきたホテルは室内はとても暑かったのに、オマール邸は不思議と室内は涼しい。
ベッドの部屋と物置、そして台所という間取り。
ベッドのある部屋にエアコンとテレビがあって、ここでご飯も食べるし居間としても使う。

a_DSC_0315_2014102423125944d.jpg


イクエとケンゾーがここに泊まっている間、オマールは庭にベッドを出して寝ていた。
家族でない女性と同じ部屋で寝るのが、イスラム教のオマールにとって抵抗があったのかもしれない。
「オマール、外で寝させるなんてなんか悪いよ。
 わたしはイスラム教じゃないから関係ないよ。
 ここでみんなで寝ようよ。」

「いや、イスラム教だからとかじゃないんだ。
 ただ外が好きだから気にしないで。」

「でも、普段は中で寝るんでしょ。」
「いいんだ。
 外でも寝られるから。」


オマールは外にいても礼拝の時間になると礼拝をする。
けっこう熱心なイスラム教徒。
家の中にもメッカの方角を向いた礼拝用の絨毯が敷いてある。
それでもわたしたちにイスラムの教えを説くことはない。

a_DSC_0317_201410242312361f9.jpg

わたしたちはこれまで多くのイスラム教徒の友人をつくってきた。
「どんな宗教にも敬意をもっている」「イスラム教に縛られない考えをもっている」
そんなことを口々に言うけれど、親しくなればなるほど「イスラムの教えに従うほうがよりよい人生が送れるよ」「ブッダもいいけど、アッラーがベストだ」とイスラム教を勧められる。
わたしたちはそれが嫌だった。
きっと彼らからしたらすべての宗教に勝っていると信じているイスラム教を仲良くなった人にこそ教えたいのだと思うけど、わたしたちからすると「結局、ほかの価値観を否定してるんだ」と失望してしまう。

でも、オマールは違った。
誇らしげにイスラム教を説くことをしない。

きっと「その人なりの宗教を大切にすればいい」「他人の意志を尊重したい」という広い視野をもっているのだと思う。
だからこそ、わたしたちはオマールに好感をもっている。

オマールはスーダンのパスポートをもっているけど、サウジアラビア生まれのサウジアラビア育ち。
父親がスーダン人で母親がお隣のチャド人。
アフリカから出稼ぎでサウジアラビアに行き、そこで家族を持って暮らしている人は多いらしい。
サウジアラビアで生まれたオマールは、父親の故郷のスーダンを知らずに育った。
なのに、いまは家族と離れてなじみのないここで寂しく生活している。
それには、悲しくて哀れでちょっとマヌケな理由があった。

「17歳のときにね、国外追放になったんだよ。」
「え!?なんで?」

「大麻をやっちゃって・・・。」

「それでもうサウジに住めなくなったの!?」
「サウジはイスラム教徒にとっては、けっこう簡単に住める国なんだ。
でもパスポートはもらえないんだ。
簡単には住めるけれど、なにかやらかしてしまったらすぐに国外追放になっちゃうんだよね。」


「17歳で?
厳しいねー!
家族も兄弟も友だちもサウジアラビアで生活しているのに
一生サウジアラビアには戻れないってこと?」

「うん。
でもメッカで礼拝する目的だったら1年に2週間だけサウジに行くことは特別に許される。
そのときには会えるんだけどね。
ここには友だちもいないし、田舎だし娯楽もないし、退屈だよ。」


オマールは今24歳。
サウジを追放されてから、最初は母親の故郷のチャドで1人で暮らしていたらしい。

「チャドってどんな国?
首都は発展してるの?」

「うん。
でも、ここよりもすごく危ない場所。
警察が腐れてて、殺人事件が起きても捜査してくれない。
警察にお金さえあげれば犯人は捕まらない。
無法地帯だよ。
バイクに乗ってて銃を突きつけられたときもあるよ。
『バイクを渡せ』って。
そのとき抵抗したんだけどいっしょにいた友だちが『渡さないとこいつらは本当に殺すよ』って言うから、渡すしかなかった。
それに比べてスーダンの警察はいいよね。」


「でもスーダンだって道ばたでしょっちゅう車とめて、難癖つけてドライバーから賄賂もらってるじゃん。」
「チャドに比べたら全然マシ。
20ポンドとか30ポンドでしょ。」


「でも通りがかるほとんどの車から集めてるから、一日でかなり儲かるはずだよ。」
「集める人は1人でも1か所に10人以上警察官がいるからね。
道ばたで座って見てるでしょ。
何人から集めたかカウントしてて、みんなで山分けしてるんだよ。」

  
オマールは4年間チャドで暮らし、スーダンに引っ越して2年あまり。
その間学校に通ったり建設の仕事をしたりしているけど、家族も友だちもいないのでヒマなのだそう。
だから映画のDVDをずーっと見続けて、自然に英語を身に付けた。
すらすらと英語をしゃべるし英語の聞き取りもできるオマールだけど、意外な英単語を知らないこともある。
難しい言葉は知ってるのに、簡単な数字「ハンドレッド」とか「フィフティーン」とかわからない。
それにアルファベットがほとんど読めない。
ケンゾーのKENも書けないし読めないので、メールやFacebookでのやりとりができなくて事前の連絡もできずこうして再会できるか実は不安だった。

「婚約者もサウジにいるんだ。」

そういってオマールは婚約者の写真を自慢げに見せてくれた。

「美人だろ。
遠い親戚で若いときからのいいなづけ。」


「どうやって結婚するの?
どこに住むの?」

「彼女は結婚してここで暮らしていいとは言ってるけど、たぶん難しいんじゃないかな。
だって彼女にとっては縁もゆかりもない場所だもん。
彼女は向こうではビューティーサロンで働いて稼いでるけど、娯楽もないスーダンのこんな田舎に来たらきっとおもしろくないもんね。」


17歳で故郷を追放され家族と離ればなれで、知らない土地に来て寂しく一生を過ごすなんてかなりの悲劇だ。
だけど、陽気なオマールが話すとどうしても喜劇に聞こえる。
悲劇だけど3人で笑いながら盛り上がるから不思議。

「夕食どうする?」
「わたしたちが作るよ。
 市場に買い出しに行こう。」


3人で街に行くことにした。

オマールの家は、庶民の住宅街。
飾らない人たちの生活が垣間見られる。

a_DSC_0330_20141024231521b4e.jpg

何をやってるのかと思ったら、紐をつけたペットボトルをサンドバッグに見立てて打ち合っている男の子たち。

a_DSC_0334_2014102423144977a.jpg

こちらの男性は土をこねこね。

a_DSC_0337_201410242315017bb.jpg

毎日ここで日干しレンガをつくっているのだそう。

a_DSC_0338_20141024232208148.jpg

オマール邸に似たような造りの家が道の両脇に並んでいる。
造りは似ているけど、電気を使わない家が多いんだそう。

a_DSC_0327_2014102423141184d.jpg

ここでは電気代はチャージ式であらかじめ適当な電気代を支払い、支払った分だけ使えるんだって。チャージしていた料金が無くなれば電気が止まる仕組みらしい。
水もない家が多い。
オマール邸も外に1か所水が来ているだけで、タンクに貯めて使っている。
体を洗うときや料理のときは、タンクからバケツに水を汲んで使う。

「この道はね、舗装されてないでしょ。
政府は舗装したがってるけど、住民が望まないんだ。」


a_DSC_0347_20141024232434713.jpg

「どうして?」
「いまは砂地ででこぼこしてるところもあって、ここを車が通ることはあんまりない。
でもこの道が舗装されればトラックやバスが通るだろうし、それにスピードを出す。
そうなると事故が起きやすくなるよね。
この道は子どもたちの遊び場だし、家畜が放されたりしている。
舗装されたらそうはいかなくなる。
だから住民はこのままがいいって思ってるんだよ。」


a_DSC_0326_201410242314508de.jpg

なるほどなあ。
開発を望まない人たちもいる。
外国政府が途上国支援とかで田舎に立派な道をつくったりしているけど、それがほんとうにそこに住む人にとっていいことなのか、その人たちがそれを望んでいるのか疑わしい。

でもきっと住民の意見よりも政府の意見が尊重されて、もう少ししたらこの道は舗装されるかもしれない。

a_DSC_0350_20141024232446dc3.jpg

そうなると住民の生活も変化を強いられるのかなあ。

a_DSC_0356_20141024232405eff.jpg

オマールは街を案内してくれて、市場で食材を買った。
わたしたちが払うと言ったのにオマールがお金を出してくれた。
しかも、フルーツとかスーダンのスイーツとかまで大量に買い、いらないって言ったのにお肉まで買った。

オマールに日本に来てほしいなあ。
日本でたくさんもてなしてあげたい。

「ここに住んで2年以上経つけど、けっこう買物って苦労してるんだ。」
「なんで?」
「スーダンもサウジアラビアもイスラムの国で言葉はアラビア語だけど、やっぱり少し違うんだ。
でも俺はサウジアラビアのアラビア語しか話せないから、よそ者だって思われる。
だから値段をふっかけられる。
地元の人よりも高い値段で買わされるから交渉が面倒くさいよ。」


オマール邸に戻って夕食作り。
スーダンだけじゃなくて、昔ながらの暮らしをしている国ではこうやって食材を切る場所や煮炊きをする場所が地面に近いところが多い。

a_DSC_0341_201410242320579ec.jpg

ものすごくやりづらいし疲れるけど、かまどやいろりが地面にあった時代の名残なのか、切る場所やガスを高い場所に置き換えようとするきざしはない。

水道もないので野菜を洗うのも外。
いつもよりも時間が2倍も3倍もかかる。

a_DSC_0343_20141024232140067.jpg

ようやく夕食の完成。
オマールは毎日サウジアラビアでも売っていた慣れ親しんだインスタントラーメンを食べてるらしいけど、きょうはパスタ。

a_DSC_0345_201410242322378e3.jpg

後ろにいる男の子は・・・。
オマールの甥っ子、ザカリヤ。
実はここで2人暮らしをしている。
ザカリヤも生まれも育ちもサウジアラビア。
12歳なのに家族と引き離されてスーダンに住んでいる。
その理由はまたあした話すことにして、オマール、わたしたちがもっていた箸に大興奮。

a_DSC_0346_2014102423220282f.jpg

生まれて初めて使うらしいけど、なかなか上手に麺をつかめている。

また生まれ故郷のサウジアラビアの話になった。
サウジアラビアはスーダンと比べるとかなり発展しているらしい。
そんなサウジアラビアから何もないスーダンにやってきたオマール。

「今度はいつ婚約者に会えるの?」
「わからない。
メッカの巡礼を理由に年に一度はサウジアラビアに行けるけどお金もかかるし。」


「それにしても17歳で国外追放なんて厳しいね。」
「何回も捕まっちゃったからこうなったんだ。俺も若かったから。
最初見つかったときは口頭注意みたいなもんで済むんだけど、その次は刑務所。
それでもやっちゃったから国外追放になったんだよね。」


「刑務所での刑はどんなの?」

オマールは笑いながら言った。
「むち打ち60回!」

「むち打ち!?
どんなむちなの?」

「細くてしなる竹。
めちゃくちゃ痛い。」


わたしたちが興味津々に話を聞くので、オマールは笑いながら話を続ける。
「しかもさ、サウジアラビアはアラブ人がほとんどだけどむち打ち係は黒人のマッチョ。
そしてむち打ちのときは囚人が集まって観戦するんだ。」


「どういうこと?」
「『きょうはあいつがむち打ちされる日だ。ちゃんと最後まで気を失わずに耐えて男気を見せてくれるか確かめようぜ』ってね。
誰かがむち打ちされる日は盛り上がるんだよ。」


「アハハ、なにそれ?」
「だからさ、むち打ちされる人は痛くても何ともない顔をしとかないとダメ。
そうじゃないと、囚人たちにずっとからかわれるから。
そしてむち打ちが終わったら黒人マッチョに向かって『あ、もう終わったのかい?』とさらりと言い捨てて、胸をはって堂々と退場するんだよ。
そしたら拍手喝采。」


そういえば、ここスーダンでも酒を飲んだら外国人でもむち打ちの刑に処されるから注意って、ガイドブックのロンリープラネットに書かれていた。

わたしたちよりも若いのに波瀾万丈の半生を送ってきたオマール。
話がおもしろい。

「イスラムの国って石打ちの刑があるって聞いたけどどうなの?」
「いまはほとんど行なわれてないけど、昔はあったよ。
男女が不倫したら、女のほうは広場に連れて行かれて一般市民たちから死ぬまで石を投げられるんだ。
俺の兄貴は小さいころ見に行ったって言ってた。
女はあたまに袋をかぶせられて、血が出ても石を投げられる。」


「うわあ。
怖い。
女ばっかりなんて不公平。
不倫相手の男のほうはどうなるの?」

「男はさ、その女の旦那から殺される運命にあるんだ。
旦那が仇討ちで妻の浮気相手を殺しても誰からも咎められない。
むしろ殺したほうが良しとされてるからね。」


オマールの話には驚きとか切なさとかおもしろさとかが満ちあふれていて、ときどき大笑いしながらときどき顔をしかめながら、わたしたちは話に夢中になった。

エジプトのフェリー乗り場で初めて彼を見て、5秒でわたしたちは彼に恋に落ちた。
どうして恋に落ちたかわからないけど、彼の仕草を見て友だちになれると確信した。
だから何のためらいもなく彼の家までやってきた。

この男はいいヤツで楽しいヤツで優しいヤツで、愛すべき男。

わたしたちの判断に狂いはなかった。
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ
にほんブログ村

ランキングが上がるとモチベーションも上がります ♪
あなたのclickで応援お願いします!
ほかの世界一周旅行者のブログもここで見られます ♪

コメントはこちらから! 

Comment

No title

「見苦しい」
「貧しい国なんだからお金持ちの国のわたしたちが多く払うのは当然」

これは、ボッタクリに対して言われたんですか?
政府公認のツーリスト価格に対して文句を言うのが見苦しい、ではなくて?

そこをごっちゃにしては、苦言を呈している方にも失礼だと思いましたので。
(誰か1人にではなく、他の旅行ブログの読者様にも、と言う意味です)

初めてコメントさせていただきます!自分は今大学生なのですが、春休みや夏休みに1ヶ月ほどの旅行を繰り返しています。実はきっかけはお二人のブログを読んで、面白そう!自分も行きたい!と思ったからです。お二人のブログは最近は読めていなかったのですが(すみません(*_*))自分もインドやイランに行っていたので先日の「ちゃいな~」の記事にはなるほどなと思いました。お二人の旅、本当に面白いと思います!旅に対する考え方やスタイルがとても好きです!これからもブログ楽しみに読ませていただきます!

名無しさん さま

いつもありがとうございます。
また失礼だと思われたこと、残念に思います。

バスのぼったくりについて書いていたのですが「政府公認のツーリスト価格」については書いていません。
バスや食堂、宿での価格交渉をよく思わない人がいて、それは価値観の問題だからしょうがないのかなあとも思います。

ふつうのぼったくりについて書いているブログはたくさんありますが、ほかの旅行ブログで「政府公認のツーリスト価格」について書かれていて批判コメントが寄せられているのは知りません。
すみません。

pkfudさま

コメント、ありがとうございます。
わたしたちのブログがきっかけで旅に興味をもってもらえたなんて、とてもうれしいです。
インドやイランにもいかれたんですね!
きっと刺激的な体験をされたことだろうと思います。
学生という今の環境をいかして、おもいっきり楽しんでくださいね!
これからもおヒマなときに読んでいただけるとうれしいです。

No title

「値段交渉する場面じゃない」以外での価格交渉について、良く思わない人がいるという事ですね。(私個人はボッタクリには交渉して当然だと思いますし、見苦しいとは思いませんよ)

値段交渉の様子も書いて下さると参考にさせて頂きたいくらいに思っています。

※少し失礼な文章になったのでコメントを書き直しました

名無しさん さま

値段交渉については文章に書いていたように、受け取った切符の数字と言われた価格が違っていたので指摘すると、正規料金になおされました。
非公開コメント