観光よりも好きなこと
お久しぶりのケンゾーです。
口内炎がぜんぜん治らなくてテンションが下がり気味です。
ドSな妻に傷口に塩を塗りこんでもらって「うぎゃーーー!!」と悲鳴をあげながら激痛に堪えたのにぜんぜん効果なし。
それどころか大きくなってる!
「まだまだ1回だけじゃ効かんよ」とニヤニヤしながらもう一度塩治療を勧める妻・・・。
そりゃ治るんやったら我慢するけど、ほんとに効くんかね?
ケンゾーとイクエがやって来たのは、ダーナ村。
ホテルが数件あるだけの小さな村だ。
唯一そして最大の魅力は目の前に広がるダーナ自然保護区。

たくさんのトレッキングコースがあって、荒々しい岩山が作り出しているワイルドな景色を歩いて楽しむことができる。
日本人旅行者にはあまり馴染みのないダーナだけれどヨーロッパのツーリストの間ではとても有名なんだって。
日本にいた頃は山登りやトレッキングが趣味だったわけではないケンゾーとイクエ。
この旅ではよくトレッキングをしている。
歩くスピードで自然を眺めるっていうのがいいんだよね。
バスや車だとあっという間に景色が過ぎ去っていって、すぐに記憶からも消え去っていくんだけど、歩きながら見た景色はいつまでも鮮やかに記憶に残っていく。
スピードはとても遅いんだけど、一歩ずつちゃんと景色が変わっていくのがいい。
歩幅はわずか60cmくらいなんだけど、一歩前に見た景色と今とでは見える景色が微妙に違う。
これからもできるだけ歩いて世界を見て回りたい。
なんて偉そうなこと言ってるけど、お金がかからないっていうのがいちばんいいね。
まずはダーナ村が一望できるビューポイントへ。
現在はほとんどの人がいなくなり、廃村寸前のようになっているダーナ村。
廃墟となった住居跡を抜けていく。

しばらく歩くとダーナ村の全景が見えてきた。
数件のホテル以外はひと気がないダーナ村。
でもヨーロッパのツーリストには人気があるからもっと活気があってもよさそうなもんだけどね。
オシャレなカフェとかできたら繁盛しそうだけど。


山に囲まれているダーナ村。
ひと際高い山の上には氷河のような白い崖。


さて、ここからが本番。
ダーナ自然保護区にはトレッキングコースがたくさんある。
なかにはガイドを付けないと歩けないコースも。
ふたりはもちろんガイドなしで歩ける簡単なコース。
「Wadi Dana Trail」という今回のルート。
ホテルがあるダーナ村から谷を下り、地球の割れ目のような谷底を歩いていくというもの。
本来は片道6〜7時間歩き、帰りは別の道を車で戻ってくるんだそう。
ケンゾーとイクエは行けるところまで行って、途中で引き返してくるつもり。

ホテルがあるダーナ村は標高およそ1200m。
まずは一気に崖を下っていく。

このコース名にもなっている「Wadi」とはアラビア語で「谷」という意味。
その名の通り、ゴツゴツした赤茶色の岩山に挟まれた谷底を目指して下っていく。
向かって左側には緑があるのに、右側はほとんど茶色で緑がない。
不思議だね。

青のりがまぶされたような岩山。
「あ〜、お好み焼き食べたいなあ」なんて考えながら坂道を下っていく。


大自然に包まれてテンション上がったのか、突然ジャンプするイクエ。
うん、今日はまあまあ飛べてるよ。
ね、反対側の山はぜんぜん青のりがかかってない。
お好み焼き屋でこれが出てきたら、大阪人じゃなくても怒るよね。


欧米人のグループが双眼鏡で崖をずっと眺めていた。
ここはたくさんの種類の野鳥の楽園で、バードウォッチングには最適の場所。
歩きはじめておよそ1時間、中間地点くらいまでは下ってきたかな。
下りなんだけど、容赦なく照りつける太陽に体力を奪われる。
ここでちょっと休憩。


きのうペトラからダーナ村に向かう途中は雪が積もっていた。
灼熱の砂漠地帯もあれば雪が降り積もる高原もある。
実際に訪れるとイメージとは違ったその国の素の姿に触れることができる。

さて、もうちょっとがんばってみるか。
青い空、茶色い山、地面を覆う緑。
とてもシンプルだけど全然飽きない空間を歩いていく。


先の方にテントを発見。
トレッカーのものにしてはちょっと大きい。
ベドウィンかな?

やっぱりベドウィンだった。
でもテントにはUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)のマークが。
難民のベドウィン?
きっと、どっかでこのテントを手に入れたんだろうね。

近くでメェェ〜、メェェ~と声がする。
羊やヤギが放牧されてるのかな。
お、いたいた。



大人のヤギはぜんぜんかわいくないけど、赤ちゃんヤギはとてもかわいい。
ピョンピョン飛び跳ねるように走るしぐさが愛らしい。
飼い主のベドウィンの姿が見えない。
どこにいるのかなあと周りを見渡すと・・・。

絵になるねえ。
絶景を眺めながらお茶で一服。
「飲まないか〜」といつものように誘われる。
お気持ちだけいただきます。
岩山の絶壁にちょこちょこと動く物体を発見。
小さくて分りにくいんだけど、よ〜く目を凝らして見てみると・・・。


ヤギの群れだった。
足場がほとんどない絶壁をピョーンピョーンと身軽にジャンプしながら移動している。

山の羊とはよく言ったもんだ。
足を滑らして落ちたりすることはないのかな。
見てるこっちがハラハラする。
歩きはじめておよそ3時間、ここで切り上げて戻ることに。
行きはよいよい、帰りはこわい。
上りはキツかったなあ。
一度見た景色だしね。

6時間のトレッキング終了 ♪
心地よい疲れが全身を包む。
ホテルでまったりしているとすべてのものが紅く染まりはじめた。


山も木々も、そして日焼けで火照った顔もさらに真っ赤に染まっていく。
な〜んにもない小さな村で、ただ歩いただけの一日だったけれど、いい一日だった。


名所や遺産を巡る観光もいいけれど、素晴らしい景色を眺めながらのんびり歩き回るほうが好きだなあ。
やっぱり自然に勝るものはないなあと実感した一日だった。
口内炎がぜんぜん治らなくてテンションが下がり気味です。
ドSな妻に傷口に塩を塗りこんでもらって「うぎゃーーー!!」と悲鳴をあげながら激痛に堪えたのにぜんぜん効果なし。
それどころか大きくなってる!
「まだまだ1回だけじゃ効かんよ」とニヤニヤしながらもう一度塩治療を勧める妻・・・。
そりゃ治るんやったら我慢するけど、ほんとに効くんかね?
ケンゾーとイクエがやって来たのは、ダーナ村。
ホテルが数件あるだけの小さな村だ。
唯一そして最大の魅力は目の前に広がるダーナ自然保護区。

たくさんのトレッキングコースがあって、荒々しい岩山が作り出しているワイルドな景色を歩いて楽しむことができる。
日本人旅行者にはあまり馴染みのないダーナだけれどヨーロッパのツーリストの間ではとても有名なんだって。
日本にいた頃は山登りやトレッキングが趣味だったわけではないケンゾーとイクエ。
この旅ではよくトレッキングをしている。
歩くスピードで自然を眺めるっていうのがいいんだよね。
バスや車だとあっという間に景色が過ぎ去っていって、すぐに記憶からも消え去っていくんだけど、歩きながら見た景色はいつまでも鮮やかに記憶に残っていく。
スピードはとても遅いんだけど、一歩ずつちゃんと景色が変わっていくのがいい。
歩幅はわずか60cmくらいなんだけど、一歩前に見た景色と今とでは見える景色が微妙に違う。
これからもできるだけ歩いて世界を見て回りたい。
なんて偉そうなこと言ってるけど、お金がかからないっていうのがいちばんいいね。
まずはダーナ村が一望できるビューポイントへ。
現在はほとんどの人がいなくなり、廃村寸前のようになっているダーナ村。
廃墟となった住居跡を抜けていく。

しばらく歩くとダーナ村の全景が見えてきた。
数件のホテル以外はひと気がないダーナ村。
でもヨーロッパのツーリストには人気があるからもっと活気があってもよさそうなもんだけどね。
オシャレなカフェとかできたら繁盛しそうだけど。


山に囲まれているダーナ村。
ひと際高い山の上には氷河のような白い崖。


さて、ここからが本番。
ダーナ自然保護区にはトレッキングコースがたくさんある。
なかにはガイドを付けないと歩けないコースも。
ふたりはもちろんガイドなしで歩ける簡単なコース。
「Wadi Dana Trail」という今回のルート。
ホテルがあるダーナ村から谷を下り、地球の割れ目のような谷底を歩いていくというもの。
本来は片道6〜7時間歩き、帰りは別の道を車で戻ってくるんだそう。
ケンゾーとイクエは行けるところまで行って、途中で引き返してくるつもり。

ホテルがあるダーナ村は標高およそ1200m。
まずは一気に崖を下っていく。

このコース名にもなっている「Wadi」とはアラビア語で「谷」という意味。
その名の通り、ゴツゴツした赤茶色の岩山に挟まれた谷底を目指して下っていく。
向かって左側には緑があるのに、右側はほとんど茶色で緑がない。
不思議だね。

青のりがまぶされたような岩山。
「あ〜、お好み焼き食べたいなあ」なんて考えながら坂道を下っていく。


大自然に包まれてテンション上がったのか、突然ジャンプするイクエ。
うん、今日はまあまあ飛べてるよ。
ね、反対側の山はぜんぜん青のりがかかってない。
お好み焼き屋でこれが出てきたら、大阪人じゃなくても怒るよね。


欧米人のグループが双眼鏡で崖をずっと眺めていた。
ここはたくさんの種類の野鳥の楽園で、バードウォッチングには最適の場所。
歩きはじめておよそ1時間、中間地点くらいまでは下ってきたかな。
下りなんだけど、容赦なく照りつける太陽に体力を奪われる。
ここでちょっと休憩。


きのうペトラからダーナ村に向かう途中は雪が積もっていた。
灼熱の砂漠地帯もあれば雪が降り積もる高原もある。
実際に訪れるとイメージとは違ったその国の素の姿に触れることができる。

さて、もうちょっとがんばってみるか。
青い空、茶色い山、地面を覆う緑。
とてもシンプルだけど全然飽きない空間を歩いていく。


先の方にテントを発見。
トレッカーのものにしてはちょっと大きい。
ベドウィンかな?

やっぱりベドウィンだった。
でもテントにはUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)のマークが。
難民のベドウィン?
きっと、どっかでこのテントを手に入れたんだろうね。

近くでメェェ〜、メェェ~と声がする。
羊やヤギが放牧されてるのかな。
お、いたいた。



大人のヤギはぜんぜんかわいくないけど、赤ちゃんヤギはとてもかわいい。
ピョンピョン飛び跳ねるように走るしぐさが愛らしい。
飼い主のベドウィンの姿が見えない。
どこにいるのかなあと周りを見渡すと・・・。

絵になるねえ。
絶景を眺めながらお茶で一服。
「飲まないか〜」といつものように誘われる。
お気持ちだけいただきます。
岩山の絶壁にちょこちょこと動く物体を発見。
小さくて分りにくいんだけど、よ〜く目を凝らして見てみると・・・。


ヤギの群れだった。
足場がほとんどない絶壁をピョーンピョーンと身軽にジャンプしながら移動している。

山の羊とはよく言ったもんだ。
足を滑らして落ちたりすることはないのかな。
見てるこっちがハラハラする。
歩きはじめておよそ3時間、ここで切り上げて戻ることに。
行きはよいよい、帰りはこわい。
上りはキツかったなあ。
一度見た景色だしね。

6時間のトレッキング終了 ♪
心地よい疲れが全身を包む。
ホテルでまったりしているとすべてのものが紅く染まりはじめた。


山も木々も、そして日焼けで火照った顔もさらに真っ赤に染まっていく。
な〜んにもない小さな村で、ただ歩いただけの一日だったけれど、いい一日だった。


名所や遺産を巡る観光もいいけれど、素晴らしい景色を眺めながらのんびり歩き回るほうが好きだなあ。
やっぱり自然に勝るものはないなあと実感した一日だった。