ロマンを求めてほかの星までやってきた
日本から会いに来てくれた家族と年末年始を楽しく過ごしたケンゾーです。
今年の目標は「移動のときにイクエとけんかをしない」にしようかな。
重いバックパックを背負ってるとついイライラしちゃうんだよねえ。
ロマンを探し求めて首都チュニスを旅立つことにしたケンゾーとイクエ。
目指すは南部の町、タタウィン。

早くも賑わいはじめているマーケットを抜けバスターミナルへ。

チュニスからタタウィンまでは1人26.90ディナール(約1700円)。
およそ9時間のドライブなんだけど、チュニジアのバスはそんなに安くはない。
安くて豪華だったイランと比べるとオンボロでかなり見劣りする。
おなじイスラムの国でも石油が採れるか採れないかでぜんぜん違うね。

けっきょく予定よりも2時間遅れ、真っ暗になった夜の9時過ぎにタタウィンに到着。
とくに渋滞があったわけでもトラブルがあったわけでもないから、だいたい11時間くらいかかると思ってたほうがいいかも。

ターミナルに待機してたタクシーに乗ってホテルへ。
バスターミナルから町の中心部まではタクシーで5分ほど、2人で1.60ディナール(約100円)だった。
ホテルは『歩き方』にも載っている「Hotel Hamza」。
ダブル、トイレ・シャワー共同で25ディナール(約1575円)。
お湯もアツアツが出るし、部屋にはなんとエアコンがついている。

ホテルのすぐ横にはネットカフェもあるし、シンプルだけど朝食も付いている。
なかなか居心地がいいホテルだった。

ホテルの屋上からタタウィンの町を眺めることができる。
朝日に染まる砂漠の町。
きょうはどんなワクワクに出会えるかな?


目指すはタタウィンから22kmほど離れたクサール・ウレド・スルタン。
ルアージュと呼ばれている乗合いワゴンで移動。
チュニジアではこのルアージュが大活躍。
数百キロの長距離をつなぐルアージュもある。
バスより少し割高だけど、速い。
小さな村から村へもルアージュが走っている。

チュニジアのいいところはボラれることがほとんどないってこと。
ルアージュも値段交渉は不要。
いつでもどこでも料金は地元の人たちと同じ。
お釣りもちゃんと返してくれる。
これだけで相当旅につきもののストレスは軽減されるんだよね。
ルアージュは乗客がいっぱいにならないと発車しない。
車内に乗り込んでほかの乗客を待っていたら・・・。
あれ? なんだかヘンな格好をしたおじさんが。

ねずみ男?
たしかにねずみ男にも似てるけど、ほかにもこんな格好してるの思いつかない?
まあ、これだけでピンときた人はかなりのマニアだろうけどね。
正解はスター・ウォーズのジェダイの騎士!
そう、ここチュニジアは『スター・ウォーズ』シリーズの撮影地のひとつ。
ジェダイの騎士がまとっているフードつきのマントは、北アフリカの先住民族ベルベル人の民族衣装バルヌースをそのまま使ってるんだよね。
ベルベル人が多く住むこの地域ではかなりの割合の男性がこのジェダイの格好をして街中を歩き回っている。
茶色だけじゃなくて、けっこう色のバリエーションも豊富。

ということで、チュニジア旅のテーマのひとつはイタリアに引き続き「映画のロケ地巡り」。
遠く離れた日本人にとってはいまいちピンとこない国チュニジア。
でも実は映画の撮影地としてはとても有名。
今から向かうクサール ウレド スルタンはアナキン・スカイウォーカー(のちのダースベイダー)が母親と住んでいたタトゥイーン星の奴隷居住区が撮影された場所。
ん? タタウィンとタトゥイーン?
そうアナキンとルーク親子の故郷タトゥイーン星の名前はタタウィンから取ってるんだよ!
満席になり走りだしたルアージュ。
タタウィンの町を出るとすぐにロマンをかき立てる景色が目に飛び込んできた。
家は点在してるんだけど、地球じゃなくて異星に来てしまったかのような地形だ。

ルアージュに揺られること50分、小さな集落に到着。
車を降りるとここでもジェダイの騎士がうろちょろ。
いいねえ、盛り上げる演出ばっちりだねえ。


集落の一画に土壁むき出しでヘンな造形の建物が見える。
奥へ歩いていくと・・・。


なんだか蜂の巣のような建物、これがクサール・ウレド・スルタンだ。
クサールとは先住民族ベルベル人が古くから使ってきた倉庫群のこと。
このクサールが「スター・ウォーズ」では奴隷居住区として登場する。

実はイクエは『北の国から』『ゴッドファーザー』に引き続き、『スター・ウォーズ』も見たことがないことが判明!
「ダースベイダー」を「ダーブズベクター」って言ってるし。
イクエに「スター・ウォーズっぽいポーズをして!」っていったら・・・

ぜんぜん観たことはないけど、剣のようなもので戦うシーンがあることは知ってるみたいだ。
扉をくぐりさらに奥へと進む。
そこには予想以上に広い空間が。


なんだか集合住宅みたいだね。
もう今となっては使われてはいないけれど、ほんの40年くらい前までは現役で使われていたんだって。
ここに麦やオリーブ、イチジク、デイツというナツメヤシの実などを保存していたそうだ。


4階の最上階へ上がるには細くて急な階段を恐る恐る上らないといけない。
手すりもなにもないのでけっこう危ない。
これはほかの部族が侵入してきても簡単に物資が奪われないよう、わざとアクセスしにくくしているんだって。

地面にカメラを据えてセルフタイマーで撮影を試みる。
でもね、この細くて危なっかしい階段を10秒では駆け上がれない!
何度かやってみたんだけどこれが限界だった。
おしい!あともうちょっとだったよ。


この特徴的な形をしているクサールも、外側から見るとただの壁のようにしか見えない。


それもそのはず、クサールはほかの部族、おもにアラブ人からの襲撃を防ぐ城壁としての役割もあったんだって。
だからクサールは山の頂上や谷の奥、険しい断崖など攻め入れられにくい場所に造られることが多かったそう。
クサールの屋根の上から景色を眺める。
砂漠とはいっても今まで見てきた砂漠とはぜんぜん違う景色。
ワクワクするね、またあたらしい旅がはじまった。
「スター・ウォーズ」のロケ地も巡りもスタートしたし、ロマンあふれるチュニジア旅になりそうだ。

今年の目標は「移動のときにイクエとけんかをしない」にしようかな。
重いバックパックを背負ってるとついイライラしちゃうんだよねえ。
ロマンを探し求めて首都チュニスを旅立つことにしたケンゾーとイクエ。
目指すは南部の町、タタウィン。

早くも賑わいはじめているマーケットを抜けバスターミナルへ。

チュニスからタタウィンまでは1人26.90ディナール(約1700円)。
およそ9時間のドライブなんだけど、チュニジアのバスはそんなに安くはない。
安くて豪華だったイランと比べるとオンボロでかなり見劣りする。
おなじイスラムの国でも石油が採れるか採れないかでぜんぜん違うね。

けっきょく予定よりも2時間遅れ、真っ暗になった夜の9時過ぎにタタウィンに到着。
とくに渋滞があったわけでもトラブルがあったわけでもないから、だいたい11時間くらいかかると思ってたほうがいいかも。

ターミナルに待機してたタクシーに乗ってホテルへ。
バスターミナルから町の中心部まではタクシーで5分ほど、2人で1.60ディナール(約100円)だった。
ホテルは『歩き方』にも載っている「Hotel Hamza」。
ダブル、トイレ・シャワー共同で25ディナール(約1575円)。
お湯もアツアツが出るし、部屋にはなんとエアコンがついている。

ホテルのすぐ横にはネットカフェもあるし、シンプルだけど朝食も付いている。
なかなか居心地がいいホテルだった。

ホテルの屋上からタタウィンの町を眺めることができる。
朝日に染まる砂漠の町。
きょうはどんなワクワクに出会えるかな?


目指すはタタウィンから22kmほど離れたクサール・ウレド・スルタン。
ルアージュと呼ばれている乗合いワゴンで移動。
チュニジアではこのルアージュが大活躍。
数百キロの長距離をつなぐルアージュもある。
バスより少し割高だけど、速い。
小さな村から村へもルアージュが走っている。

チュニジアのいいところはボラれることがほとんどないってこと。
ルアージュも値段交渉は不要。
いつでもどこでも料金は地元の人たちと同じ。
お釣りもちゃんと返してくれる。
これだけで相当旅につきもののストレスは軽減されるんだよね。
ルアージュは乗客がいっぱいにならないと発車しない。
車内に乗り込んでほかの乗客を待っていたら・・・。
あれ? なんだかヘンな格好をしたおじさんが。

ねずみ男?
たしかにねずみ男にも似てるけど、ほかにもこんな格好してるの思いつかない?
まあ、これだけでピンときた人はかなりのマニアだろうけどね。
正解はスター・ウォーズのジェダイの騎士!
そう、ここチュニジアは『スター・ウォーズ』シリーズの撮影地のひとつ。
ジェダイの騎士がまとっているフードつきのマントは、北アフリカの先住民族ベルベル人の民族衣装バルヌースをそのまま使ってるんだよね。
ベルベル人が多く住むこの地域ではかなりの割合の男性がこのジェダイの格好をして街中を歩き回っている。
茶色だけじゃなくて、けっこう色のバリエーションも豊富。

ということで、チュニジア旅のテーマのひとつはイタリアに引き続き「映画のロケ地巡り」。
遠く離れた日本人にとってはいまいちピンとこない国チュニジア。
でも実は映画の撮影地としてはとても有名。
今から向かうクサール ウレド スルタンはアナキン・スカイウォーカー(のちのダースベイダー)が母親と住んでいたタトゥイーン星の奴隷居住区が撮影された場所。
ん? タタウィンとタトゥイーン?
そうアナキンとルーク親子の故郷タトゥイーン星の名前はタタウィンから取ってるんだよ!
満席になり走りだしたルアージュ。
タタウィンの町を出るとすぐにロマンをかき立てる景色が目に飛び込んできた。
家は点在してるんだけど、地球じゃなくて異星に来てしまったかのような地形だ。

ルアージュに揺られること50分、小さな集落に到着。
車を降りるとここでもジェダイの騎士がうろちょろ。
いいねえ、盛り上げる演出ばっちりだねえ。


集落の一画に土壁むき出しでヘンな造形の建物が見える。
奥へ歩いていくと・・・。


なんだか蜂の巣のような建物、これがクサール・ウレド・スルタンだ。
クサールとは先住民族ベルベル人が古くから使ってきた倉庫群のこと。
このクサールが「スター・ウォーズ」では奴隷居住区として登場する。

実はイクエは『北の国から』『ゴッドファーザー』に引き続き、『スター・ウォーズ』も見たことがないことが判明!
「ダースベイダー」を「ダーブズベクター」って言ってるし。
イクエに「スター・ウォーズっぽいポーズをして!」っていったら・・・

ぜんぜん観たことはないけど、剣のようなもので戦うシーンがあることは知ってるみたいだ。
扉をくぐりさらに奥へと進む。
そこには予想以上に広い空間が。


なんだか集合住宅みたいだね。
もう今となっては使われてはいないけれど、ほんの40年くらい前までは現役で使われていたんだって。
ここに麦やオリーブ、イチジク、デイツというナツメヤシの実などを保存していたそうだ。


4階の最上階へ上がるには細くて急な階段を恐る恐る上らないといけない。
手すりもなにもないのでけっこう危ない。
これはほかの部族が侵入してきても簡単に物資が奪われないよう、わざとアクセスしにくくしているんだって。

地面にカメラを据えてセルフタイマーで撮影を試みる。
でもね、この細くて危なっかしい階段を10秒では駆け上がれない!
何度かやってみたんだけどこれが限界だった。
おしい!あともうちょっとだったよ。


この特徴的な形をしているクサールも、外側から見るとただの壁のようにしか見えない。


それもそのはず、クサールはほかの部族、おもにアラブ人からの襲撃を防ぐ城壁としての役割もあったんだって。
だからクサールは山の頂上や谷の奥、険しい断崖など攻め入れられにくい場所に造られることが多かったそう。
クサールの屋根の上から景色を眺める。
砂漠とはいっても今まで見てきた砂漠とはぜんぜん違う景色。
ワクワクするね、またあたらしい旅がはじまった。
「スター・ウォーズ」のロケ地も巡りもスタートしたし、ロマンあふれるチュニジア旅になりそうだ。

【旅 info.】
クサール・ウレド・スルタン
タタウィンからルアージュ(乗合いワゴン)で1.40ディナール、約50分。
帰りのルアージュは1時間に1本くらい、降りたロータリーで待っているとやって来る。
午後遅い時間になるとルアージュがつかまらない可能性があるので午前中に行くほうがベター。
クサール・ウレド・スルタン

タタウィンからルアージュ(乗合いワゴン)で1.40ディナール、約50分。
帰りのルアージュは1時間に1本くらい、降りたロータリーで待っているとやって来る。
午後遅い時間になるとルアージュがつかまらない可能性があるので午前中に行くほうがベター。