東チベット周遊4日目 とても自然だった鳥葬
久しぶりにヒゲを剃ったケンゾーです。
リタン(理塘)はもうチベットの街だ。

いままでと違い武装警察の人数も比べ物にならないくらい多い。

街中をライフル銃などを持った警察が行進する様は異様で怖い。
そのすぐわきをチベタンの子どもたちが登校している。
彼らにとっては日常なんだろうけれど、はたから見るとやっぱり異常だ。



まずはリタンゴンパ(寺院)を目指して歩く。
家から牛が出てきた。
お母さんが牛の後ろを歩きながら糞を集めていく。


集めた糞は壁に張り付けて乾かす。
乾かした糞は燃料として使っているそうだ。
とても環境にやさしくて効率的だ。

ゴンパは丘の上にある。
チベタンと一緒にゆるやかな坂道を歩いていく。


ゴンパ到着!


あれ?みんなどんどん上に登っていく。
入口そっちにあるのかな?
ここからはかなり急な坂道だ。

ここは標高約4000m、富士山より高い。
ケンゾーとイクエにはかなりしんどい。
息があがって足が重い。
何度も休憩しないと心臓が破裂しそうだ。
おじいちゃんやおばあちゃんにどんどん追い越されていく。



やっと頂上にたどり着いた、と思ったらみんなはそのまま下っていく。
ああ、そうか!みんなゴンパのまわりをコルラ(巡礼)してるんだ。

予定外のコルラのあとゴンパへ。



高地を歩き回ってヘトヘトだけれど
午前中に行かないといけないものがある。
それはチベット語で「ティエンザン」という鳥葬だ。
チベット仏教では死んで魂が抜け出た遺体はただの「肉」に過ぎない。
その肉体を「天へと送り届ける」ために鳥に食べさせる。
なので「天葬」ともいわれる。
その鳥葬をここリタンで見ることができる。
ゴンパ近くの丘、というのは聞いていた。
けれど丘っていっぱいある。
どの丘だろうなあと困っていたら
何羽ものハゲ鷲が同じ方向に飛んでいるのが空に見えた。

ハゲ鷲が飛んでいっている方向に歩いて行ってみたら・・・
あった。
数百羽のハゲ鷲が集まっている。

鳥葬が始まった。
遺族らしき人は見られず、悲しんでいる人はいない。
他の観光客もおらず、地元の人たちが原っぱに座ったり寝っ転がったりして
ときどきおしゃべりしながら見ている。
ケンゾーとイクエは、ちょっと遠慮して
150mくらい離れたところから見ていた。
外国人の自分たちが見ることをとがめられることはない。
専門の鳥葬人が髪の毛を剥いでいく。
つぎに遺体をバラバラにはせずに切れ目だけを入れていく。

そして、ハゲ鷲に食べさせる。

ものの5分くらいでほとんど骨だけになった。
いったんハゲ鷲を追い払い骨を残った肉とともに砕いていく。
静寂の中、「カン、カン」という斧の音だけが響く。

砕いた骨を残った肉に混ぜてふたたびハゲ鷲に食べさせる。
こうして何も残らず天へと運ばれていった。

人によって受け止めかたは違うと思うけど
ケンゾーにはごく自然なことに感じられた。
後に何も残さずきれいさっぱり無くなるこんな最期もいいかもなあ、とさえ思えた。
チベットのこうした伝統がこれからも制限されることなく残っていってほしい。
リタン(理塘)はもうチベットの街だ。

いままでと違い武装警察の人数も比べ物にならないくらい多い。

街中をライフル銃などを持った警察が行進する様は異様で怖い。
そのすぐわきをチベタンの子どもたちが登校している。
彼らにとっては日常なんだろうけれど、はたから見るとやっぱり異常だ。



まずはリタンゴンパ(寺院)を目指して歩く。
家から牛が出てきた。
お母さんが牛の後ろを歩きながら糞を集めていく。


集めた糞は壁に張り付けて乾かす。
乾かした糞は燃料として使っているそうだ。
とても環境にやさしくて効率的だ。

ゴンパは丘の上にある。
チベタンと一緒にゆるやかな坂道を歩いていく。


ゴンパ到着!


あれ?みんなどんどん上に登っていく。
入口そっちにあるのかな?
ここからはかなり急な坂道だ。

ここは標高約4000m、富士山より高い。
ケンゾーとイクエにはかなりしんどい。
息があがって足が重い。
何度も休憩しないと心臓が破裂しそうだ。
おじいちゃんやおばあちゃんにどんどん追い越されていく。



やっと頂上にたどり着いた、と思ったらみんなはそのまま下っていく。
ああ、そうか!みんなゴンパのまわりをコルラ(巡礼)してるんだ。

予定外のコルラのあとゴンパへ。



高地を歩き回ってヘトヘトだけれど
午前中に行かないといけないものがある。
それはチベット語で「ティエンザン」という鳥葬だ。
チベット仏教では死んで魂が抜け出た遺体はただの「肉」に過ぎない。
その肉体を「天へと送り届ける」ために鳥に食べさせる。
なので「天葬」ともいわれる。
その鳥葬をここリタンで見ることができる。
ゴンパ近くの丘、というのは聞いていた。
けれど丘っていっぱいある。
どの丘だろうなあと困っていたら
何羽ものハゲ鷲が同じ方向に飛んでいるのが空に見えた。

ハゲ鷲が飛んでいっている方向に歩いて行ってみたら・・・
あった。
数百羽のハゲ鷲が集まっている。

鳥葬が始まった。
遺族らしき人は見られず、悲しんでいる人はいない。
他の観光客もおらず、地元の人たちが原っぱに座ったり寝っ転がったりして
ときどきおしゃべりしながら見ている。
ケンゾーとイクエは、ちょっと遠慮して
150mくらい離れたところから見ていた。
外国人の自分たちが見ることをとがめられることはない。
専門の鳥葬人が髪の毛を剥いでいく。
つぎに遺体をバラバラにはせずに切れ目だけを入れていく。

そして、ハゲ鷲に食べさせる。

ものの5分くらいでほとんど骨だけになった。
いったんハゲ鷲を追い払い骨を残った肉とともに砕いていく。
静寂の中、「カン、カン」という斧の音だけが響く。

砕いた骨を残った肉に混ぜてふたたびハゲ鷲に食べさせる。
こうして何も残らず天へと運ばれていった。

人によって受け止めかたは違うと思うけど
ケンゾーにはごく自然なことに感じられた。
後に何も残さずきれいさっぱり無くなるこんな最期もいいかもなあ、とさえ思えた。
チベットのこうした伝統がこれからも制限されることなく残っていってほしい。