それはないんじゃない?エクアドルさん!
41歳を目前に控え、初体験の毎日を送っているケンゾーです。
人生初のパラグライダーにキャニオニング、そして「雷観賞」という変わり種まで。
それもこれも物価が超絶安いベネズエラだから。
ほんとは1か月だけの予定だったんだけど、キューバのあとにもう一度戻って来ることに。
だってこんな贅沢できるのはこれからの人生でもうこれが最後だよ!
街歩きが楽しい世界遺産の街キト。
ここには美しい街並みと並んで見どころがもうひとつあるんだよね。
エクアドルは世界で14か国ある赤道が国土を通過する国のひとつ。
そもそも「エクアドル=Ecuador」っていう国名自体がスペイン語で「赤道」っていう意味。
赤道はキトから20kmほど北を通過しているんだけど、そこにある赤道記念碑がキト観光のハイライト。

アフリカのウガンダにも同じような赤道ポイントがあったんだけど、面倒くさがっていかなかったふたり。
ガラパゴスをいっしょに過ごしたトオルくんが合流したので3人で赤道をめざすことに。
宿から近いサン・ローク市場(Mercado de San Roque)前のMariscal Sucre通りで赤道記念碑(Mitad del Mundo)行きのバスに乗車。

バスに揺られることおよそ1時間、前方に大きな球体が見えてきた。
これが地球の真ん中、赤道記念碑。
ちなみに、スペイン語のMitad del Mundoもまんま「世界の真ん中」っていう意味。

敷地内には博物館もあるけれど、赤道記念碑だけが目当てなので3.5ドルの入場券だけを購入。
バスから見えた球体めざして歩いていくと見えてきたよ、大きな「N」と「S」の文字、そして真ん中にそびえる巨大な記念碑が。

NとSはもちろん北のNorthと南のSouthの頭文字。
中間地点を貫いているのが地球のど真ん中、北半球と南半球を分ける赤道。
みんな赤道をまたいだ写真を撮るためにここにやって来る。

手前の東側は混雑していたけど、裏の西側に回るとガラガラ。
気兼ねすることなく記念撮影。
スペイン語で「西」はOesteなので記念碑にはEじゃなくてOの文字。


ちなみに、背後の大きな記念碑の中が博物館になっている。
てっぺんの球体は真横に倒れた地球だった。
南極と北極が上下じゃなくて左右になっている。
最上階は展望台になっていて登れるみたい。

赤道上ではいろいろと不思議な現象が起きることで有名。
例えば、地球上でいちばん遠心力が強いので「体重が軽くなる」んだそう。
北極・南極で60kgの人は59.4kgと約600gのダイエット!
ギャラリーに取り囲まれてトオルくんが挑戦しているのは、「釘の上に卵を立てる」という実験。
なんでも『赤道上では重力が地面に向かって真下に、遠心力が真上に働くので不安定な物でも立ちやすい』からだとか。
無残にも割れた卵が放置されているけど、はたして立てることができるのか?




無理無理!
釘の頭の上に立てるのはかなりの難題。
トオルくんもかなり長い時間チャレンジしてたけど3人とも脱落。
やっぱり都市伝説なんじゃないの?なんて負け惜しみを言っていたら、ふらっとやって来た女の子がものの10秒もかからず見事に成功させてビックリ!
やっぱり赤道上だから立ったのか、それとも恐ろしく器用な女の子だったからか。

ほかにも、「春分の日と秋分の日には影が無くなる」現象も。
1年でこの2日間だけは太陽が真東から昇って真西に沈む日。
正午頃太陽が真上にくるので数分間だけ影がほとんど無くなるんだそう。
これは正真正銘本当の話し。
敷地内には「赤道上に建つ教会」も。
オレンジ色の赤道の線の先には十字架に架けられたイエス・キリスト像が。
キリストの頭は北半球で腰は南半球かな。



お金を払えば「赤道証明書」なるものも手に入れることができる。
さすがに「赤道」という国名だけのことはある力の入れ方。

こんな立派な施設まで造って赤道観光に力を注いでいるエクアドルだけど、残念なことがひとつある。
たったひとつだけど致命的なこと。
この赤道、場所が違うんだよね。
みんな北半球と南半球を跨いで写真撮ったり、証明書を買ったりしてるけど、ここはまだ南半球なんだよ!
残念!!
近年になってGPSで正確に計ったところ、本当の赤道が通っているのは記念碑からおよそ120m北の施設外だということが判明。
だからといって記念碑を移すこともせず、とくにお断りの説明もなく、偽の赤道を堂々とアピールしているところがまあラテンらしいっちゃらしい。
本当の赤道はここより北で、キトから日帰りする人が多いから本当の赤道にたどりつかずにそのまま南のキトに帰る人がほとんど。
何も知らずに訪れた人たちが後から「じつは赤道を越えてなかった」と知ったらショックだろうなあ。
本物の赤道ポイントにもちゃんと記念碑があるということなので行ってみることに。
ていうか、そこにこそ行かないとただ「限りなく赤道に近い南半球の端っこ」に行っただけになるからね。
赤道記念碑の敷地を出て道路沿いを北に向かって歩いていく。
道は歩道もないただの路肩。
「え?!ほんとにこっち?」首を傾げながら歩を進める。

しばらく歩くと一応看板を発見。
「INTIÑAN MUSEUM」とか「CULTURE LIVE」とは書いてあるけど「赤道」の文字はなし。
かろうじて緯度00°00’00”と書いてあるからこっちでいいと思うんだけど、赤道記念碑と比べるとあまりにも地味すぎる。
やっぱり赤道がズレていることをあまりおおっぴらにはしたくないんだろうね。
あっちは国がお金をかけてやってるけど、ここは一般人が経営しているのかも。

さらに砂利道のデコボコ道を歩いていく。
赤道記念碑は広々とした駐車場がドーンと広がっていて係員もたくさんいたのに、こっちは砂ぼこりが舞い、辺りはシーンと静まり返っている。
向こうが偽物でこっちが本物なのに、天と地ほどの待遇の差。

ここが正真正銘の赤道が通っている屋外博物館。
赤道博物館というよりは、アンデスやアマゾン地域の文化や歴史を扱った南米博物館と言ったほうがしっくりくる。
立派な赤道記念碑の手前、赤道を全面に出すことができなかったので苦肉の策でこうなったんだろう。


寄せ集めたような石像。
住宅に囲まれ、庶民の生活感たっぷりの敷地。
日本の田舎にたまにある、個人が趣味で庭に作ってるようなミニミニテーマパークのような代物。
入口からのぞくと、あった!
本当の赤道ラインがちゃんとあったよ。
でもショボすぎるよ!


こっちが本物のなのに地味すぎる。
こんなにショボいのに入場料が4ドルって、それはないよ〜。
もうすでに偽物に3.5ドル払ってるからねえ、いくら本物でも4ドルはないなあ。
悩んだけれど、入場する気にならない。
敷地は狭いし丸見えだし。
係のお姉さんに「高いからやめる」って言うと、「ですよねえ」みたいなリアクション。
たぶん、入口まで来たのに入らない観光客がけっこう多いんだろう。
ちなみに、この中では卵立てと並んで有名な「北半球と南半球でシンクの栓を抜いたときにできる水の渦が真逆になる」っていう実験を見ることができるそうなんだけど、それは真っ赤なインチキなんだって。
台風レベルの巨大な渦の大きさじゃないと違いはでないそうなので騙されないように!
赤道記念碑は偽物だし、本物の赤道は入場料高いし、なんだか消化不良の3人。
でも気づいた。
なにも赤道はひとつのポイントだけじゃない。
博物館の中の赤道ラインの延長線は全部赤道。
ということで、博物館の敷地の横に回り込み赤道の延長線あたりに行ってみる。
すると、この辺りが赤道であろうという場所になんだか意味深なブロック片が。
たぶんこれ、赤道を現してるんじゃないの?

うん、きっとそうに違いない。
住宅街のただの砂利道の上で記念撮影の撮り直し。
お、おまえたちは北半球犬だな。

本物の赤道上とは言っても、何の変哲のないただの砂利道、ちょっと寂しい。
落ちていた木の板を赤道に見立て、地面にSとNの文字を書く。
これでちょっとは赤道っぽいかな?

かなり地味にはなっちゃったけどちゃんと赤道地点に立って、10か月ぶりに北半球に足を踏み入れることができて満足。
それにしても、赤道っていう国名にしてるくらいなんだから赤道ポイントにはもっとこだわりを持ってもいいと思うんだけどね。
お金かかるかもしれないけど、赤道記念碑をちゃんと本当の赤道に移動させたほうがいいんじゃない?エクアドルさん!
人生初のパラグライダーにキャニオニング、そして「雷観賞」という変わり種まで。
それもこれも物価が超絶安いベネズエラだから。
ほんとは1か月だけの予定だったんだけど、キューバのあとにもう一度戻って来ることに。
だってこんな贅沢できるのはこれからの人生でもうこれが最後だよ!
街歩きが楽しい世界遺産の街キト。
ここには美しい街並みと並んで見どころがもうひとつあるんだよね。
エクアドルは世界で14か国ある赤道が国土を通過する国のひとつ。
そもそも「エクアドル=Ecuador」っていう国名自体がスペイン語で「赤道」っていう意味。
赤道はキトから20kmほど北を通過しているんだけど、そこにある赤道記念碑がキト観光のハイライト。

アフリカのウガンダにも同じような赤道ポイントがあったんだけど、面倒くさがっていかなかったふたり。
ガラパゴスをいっしょに過ごしたトオルくんが合流したので3人で赤道をめざすことに。
宿から近いサン・ローク市場(Mercado de San Roque)前のMariscal Sucre通りで赤道記念碑(Mitad del Mundo)行きのバスに乗車。

バスに揺られることおよそ1時間、前方に大きな球体が見えてきた。
これが地球の真ん中、赤道記念碑。
ちなみに、スペイン語のMitad del Mundoもまんま「世界の真ん中」っていう意味。

敷地内には博物館もあるけれど、赤道記念碑だけが目当てなので3.5ドルの入場券だけを購入。
バスから見えた球体めざして歩いていくと見えてきたよ、大きな「N」と「S」の文字、そして真ん中にそびえる巨大な記念碑が。

NとSはもちろん北のNorthと南のSouthの頭文字。
中間地点を貫いているのが地球のど真ん中、北半球と南半球を分ける赤道。
みんな赤道をまたいだ写真を撮るためにここにやって来る。

手前の東側は混雑していたけど、裏の西側に回るとガラガラ。
気兼ねすることなく記念撮影。
スペイン語で「西」はOesteなので記念碑にはEじゃなくてOの文字。


ちなみに、背後の大きな記念碑の中が博物館になっている。
てっぺんの球体は真横に倒れた地球だった。
南極と北極が上下じゃなくて左右になっている。
最上階は展望台になっていて登れるみたい。

赤道上ではいろいろと不思議な現象が起きることで有名。
例えば、地球上でいちばん遠心力が強いので「体重が軽くなる」んだそう。
北極・南極で60kgの人は59.4kgと約600gのダイエット!
ギャラリーに取り囲まれてトオルくんが挑戦しているのは、「釘の上に卵を立てる」という実験。
なんでも『赤道上では重力が地面に向かって真下に、遠心力が真上に働くので不安定な物でも立ちやすい』からだとか。
無残にも割れた卵が放置されているけど、はたして立てることができるのか?




無理無理!
釘の頭の上に立てるのはかなりの難題。
トオルくんもかなり長い時間チャレンジしてたけど3人とも脱落。
やっぱり都市伝説なんじゃないの?なんて負け惜しみを言っていたら、ふらっとやって来た女の子がものの10秒もかからず見事に成功させてビックリ!
やっぱり赤道上だから立ったのか、それとも恐ろしく器用な女の子だったからか。

ほかにも、「春分の日と秋分の日には影が無くなる」現象も。
1年でこの2日間だけは太陽が真東から昇って真西に沈む日。
正午頃太陽が真上にくるので数分間だけ影がほとんど無くなるんだそう。
これは正真正銘本当の話し。
敷地内には「赤道上に建つ教会」も。
オレンジ色の赤道の線の先には十字架に架けられたイエス・キリスト像が。
キリストの頭は北半球で腰は南半球かな。



お金を払えば「赤道証明書」なるものも手に入れることができる。
さすがに「赤道」という国名だけのことはある力の入れ方。

こんな立派な施設まで造って赤道観光に力を注いでいるエクアドルだけど、残念なことがひとつある。
たったひとつだけど致命的なこと。
この赤道、場所が違うんだよね。
みんな北半球と南半球を跨いで写真撮ったり、証明書を買ったりしてるけど、ここはまだ南半球なんだよ!
残念!!
近年になってGPSで正確に計ったところ、本当の赤道が通っているのは記念碑からおよそ120m北の施設外だということが判明。
だからといって記念碑を移すこともせず、とくにお断りの説明もなく、偽の赤道を堂々とアピールしているところがまあラテンらしいっちゃらしい。
本当の赤道はここより北で、キトから日帰りする人が多いから本当の赤道にたどりつかずにそのまま南のキトに帰る人がほとんど。
何も知らずに訪れた人たちが後から「じつは赤道を越えてなかった」と知ったらショックだろうなあ。
本物の赤道ポイントにもちゃんと記念碑があるということなので行ってみることに。
ていうか、そこにこそ行かないとただ「限りなく赤道に近い南半球の端っこ」に行っただけになるからね。
赤道記念碑の敷地を出て道路沿いを北に向かって歩いていく。
道は歩道もないただの路肩。
「え?!ほんとにこっち?」首を傾げながら歩を進める。

しばらく歩くと一応看板を発見。
「INTIÑAN MUSEUM」とか「CULTURE LIVE」とは書いてあるけど「赤道」の文字はなし。
かろうじて緯度00°00’00”と書いてあるからこっちでいいと思うんだけど、赤道記念碑と比べるとあまりにも地味すぎる。
やっぱり赤道がズレていることをあまりおおっぴらにはしたくないんだろうね。
あっちは国がお金をかけてやってるけど、ここは一般人が経営しているのかも。

さらに砂利道のデコボコ道を歩いていく。
赤道記念碑は広々とした駐車場がドーンと広がっていて係員もたくさんいたのに、こっちは砂ぼこりが舞い、辺りはシーンと静まり返っている。
向こうが偽物でこっちが本物なのに、天と地ほどの待遇の差。

ここが正真正銘の赤道が通っている屋外博物館。
赤道博物館というよりは、アンデスやアマゾン地域の文化や歴史を扱った南米博物館と言ったほうがしっくりくる。
立派な赤道記念碑の手前、赤道を全面に出すことができなかったので苦肉の策でこうなったんだろう。


寄せ集めたような石像。
住宅に囲まれ、庶民の生活感たっぷりの敷地。
日本の田舎にたまにある、個人が趣味で庭に作ってるようなミニミニテーマパークのような代物。
入口からのぞくと、あった!
本当の赤道ラインがちゃんとあったよ。
でもショボすぎるよ!


こっちが本物のなのに地味すぎる。
こんなにショボいのに入場料が4ドルって、それはないよ〜。
もうすでに偽物に3.5ドル払ってるからねえ、いくら本物でも4ドルはないなあ。
悩んだけれど、入場する気にならない。
敷地は狭いし丸見えだし。
係のお姉さんに「高いからやめる」って言うと、「ですよねえ」みたいなリアクション。
たぶん、入口まで来たのに入らない観光客がけっこう多いんだろう。
ちなみに、この中では卵立てと並んで有名な「北半球と南半球でシンクの栓を抜いたときにできる水の渦が真逆になる」っていう実験を見ることができるそうなんだけど、それは真っ赤なインチキなんだって。
台風レベルの巨大な渦の大きさじゃないと違いはでないそうなので騙されないように!
赤道記念碑は偽物だし、本物の赤道は入場料高いし、なんだか消化不良の3人。
でも気づいた。
なにも赤道はひとつのポイントだけじゃない。
博物館の中の赤道ラインの延長線は全部赤道。
ということで、博物館の敷地の横に回り込み赤道の延長線あたりに行ってみる。
すると、この辺りが赤道であろうという場所になんだか意味深なブロック片が。
たぶんこれ、赤道を現してるんじゃないの?

うん、きっとそうに違いない。
住宅街のただの砂利道の上で記念撮影の撮り直し。
お、おまえたちは北半球犬だな。

本物の赤道上とは言っても、何の変哲のないただの砂利道、ちょっと寂しい。
落ちていた木の板を赤道に見立て、地面にSとNの文字を書く。
これでちょっとは赤道っぽいかな?

かなり地味にはなっちゃったけどちゃんと赤道地点に立って、10か月ぶりに北半球に足を踏み入れることができて満足。
それにしても、赤道っていう国名にしてるくらいなんだから赤道ポイントにはもっとこだわりを持ってもいいと思うんだけどね。
お金かかるかもしれないけど、赤道記念碑をちゃんと本当の赤道に移動させたほうがいいんじゃない?エクアドルさん!