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ケンゾー   イクエ


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見たくない世界

2015.08.02 05:45|ペルー☞EDIT
毎日魚ばかりを食べているイクエです。
きのうはカツオのタタキを食べました。
市場で買ってコンロで炙って、玉ねぎのスライスとニンニク、ショウガ、レモン酢醤油で。
ごま油と塩でも食べて、おいしかったなあ。

金が採れる雪山をもつリンコナダの街。
標高5100メートルの世界一の街には、トタンでできた小屋のような住宅が密集している。
いまにも倒れそうで、お互い肩を寄せあうことでそれを防いでいるように見える。

貧しい生活をしていた人たちが一攫千金を求めてやってくる。
安い建築資材で、空いている土地に不法に家を建てていった結果がこれなのだろう。

「すごい5階建てだね。
 いや、6階建て?
 どうなってるんだろう。」


a_DSC_4259_20150801224657de8.jpg

標高5100メートル、氷点下になるこの街に電気が通るようになったのは最近のこと。
人口が増え、街は拡大していて、中心から離れた住宅地にはいまだ電線が通っていない。
暖房設備がないなか、どうやってこの簡素な小屋で寒さをしのいで暮らしているのか。

斜面に張り付くように建つ家々。
住宅地を遮断するように、メインストリートが延びる。

通りを歩けば「ガラン~ガラン~ガラン~ガラン~」という音がどこからでも聞こえてくる。
金属板で作られた直径1メートルほどの回転機。
回転機には番号が振られ、10台近く並んで回り続けている。

a_DSC_4216.jpg

この回転機はグラインダー。
金鉱山から運ばれてくる石を細かくしていく。
こんな作業場が街にはいくつもある。

運ばれてきた岩をまずは「1」の機械に入れて回し、少し砕く。
一回り小さくなった石を今度は隣の「2」の機械に。
さらに細かくなった石を「3」に・・・。
という具合に繰り返していくと、最終的に岩は粉々になって荒い砂のようになる。
回転機には水銀もいっしょに入れられているようだった。

回転機の横には小さなプールがあって、そこには灰色の泥のようなものが溜められていた。
そのドロッとした正体は、どうやら岩を回転機にかけたあとのもので、そこから金を探し出す。
水銀入りのドロッとしたものが入ったプールはむき出しで、作業員がかきまわしていた。

こういった作業場は大掛かりなものではなく小規模。
個人営業のようで、20以上点在している。

a_DSC_4211.jpg

この回転機を製作している溶接店もある。
古い何かの金属を切ってリサイクルして作っているようだった。
成型したあとに黄色いペンキを塗る。
水銀を使って金を取り出すには、シンプルすぎるつくり。

a_DSC_4233.jpg

金の採掘、精製、選別、販売。
ここでは一連の設備を完備した大企業が金を採っているわけではない。
仕事はすべて分業されているようだ。
少し前までは電気も通ってなかったから、この回転機さえ使わずにハンマーでひとつひとつ砕いていたらしい。

といっても、今でも女性陣たちは昔と同じやり方でやっている。
ハンマーで砕き、ほんのわずかな金を見つける。
先ほどご飯をもらった女性たちのように。

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金鉱山に参入する零細企業や男の労働者たちから「価値がない」と見なされた廃石に、わずかにだけ残る金。
廃石の山に這いつくばって目を凝らし金の残りカスをあさる仕事が女の仕事なのだ。
ふさわしくない表現ではあるけれど、まさに「おこぼれにあずかる」。

金を精製するためには水銀を混ぜる必要がある。
砕いた石には素手で液体の水銀を流し込んでかき混ぜるという。
排水はそのまま川に流される。

a_DSC_4213.jpg

街を歩けば「ORO」と書かれた看板がいくつも目に飛び込んでくる。
間口はどこも狭く、同じような店構え。

a_DSC_4232.jpg

200メートルほど両サイドにOROばかり続いている場所もあった。
OROとは、金の買い取りの店。
200以上はある。

住民たちが探し出した金をここに売りにくる。

普通の鉱山では、労働者が企業に雇われて働く。
労働者が探し当てた金はそのまま企業が集め、管理し、企業としての利益を得る。
その見返りに労働者たちは一定の給料をもらう。

でもここリンコナダではそのシステムが違う。
だって労働者自らが、OROに自分が見つけた金を売りにくるのだから。

a_DSC_4230_2015080122465724e.jpg

OROの店は過剰なほどたくさんある。
こんなにも店があって客は来るのかと疑っていたけれど、外から店の中をのぞくと作業着とヘルメット姿の鉱夫たちが金を売りにきている。

店の中には大型のガスバーナーのようなもの。

店の中に入らせてもらい、見させてもらった。

a_DSC_4260.jpg

その機械を使って、店主が金をあぶっている。
店内のベンチに座って、作業着姿の男性が見守っている。
金は彼がもってきたものだった。

a_DSC_4262.jpg

炎で炙られている金は、パチンコ玉を小ぶりにしたくらいの大きさ。
真っ赤に燃えている。

店主に聞いたら、これでだいたい2グラムくらいだそう。

炙られていくにしたがって、小さくなっていく玉。

あぶり終えると店主は火を止め、金をテーブルの上に置いた。
それは金色ではなく、鉛のような色。
熱が冷めたら、光り輝くのかもしれない。

このときわたしたちはこの金が水銀まみれであることに気づいていなかった。
金があぶられている間、顔を近づけてじっと見つめていた。

炎であぶることで金に付着した水銀が蒸発し、気体となる。
この街は水銀に汚染されているけれど、そのなかでももっとも汚染されている場所が「ORO」、金の買い取り店。
店内で働く人たちがいちばん水銀に曝露されていると指摘している文献もある。
蒸気を吸引することで水銀中毒になるのだという。

店内に水銀の気体が充満し、それがメインストリートや人々の生活空間に漂っていく。

a_DSC_4266.jpg

人々が必死に働き、手にする金は月に数グラム。
わたしたちはいくつかのOROの店で買い取りの相場を聞いた。
1グラムあたり、100〜130ソレス(約4000円〜5200円)。
あとでインターネットで調べると金の市場レートよりも数百円安いくらいだった。

スペイン語をほとんどしゃべれないから詳しく聞けなかったけど、もしかしたら100〜130ソレスというのはこの店が買った金をどこかに販売するときの取引値なのかもしれない。
金を持ち込む作業員たちに「ORO」が支払うのは、火であぶる精製費や仲介費を差し引いたもっと安い金額かもしれない。

金なんて買う気はないけれど、「ORO」にわたしたちが金を買うことができるか聞いてみた。
答えは「NO」だった。

ここで買い取った金がどこに行くのかわからない。
特別なところにもっていかれ、誰かが大きな儲けを手にしているのかもしれない。

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酸素濃度は50パーセント。
氷点下で暮らす人々。
過酷な作業で、命をけずって手にするお金は月にわずか数千円から数万円。

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この街は世界一標高の高い街。
5000メートル級の山々に囲まれた、もっとも空に近い街。
本来なら、世界一風光明媚な場所なのかもしれない。

分厚い氷河を抱いた山からは豊かな雪解け水が流れる。
それは、大きな川となりながら下の町へ、さらのその下の都市へと水を運んでいく。

汚染された水を。

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ここでずっと暮らしたい人なんていないはずだ。

いつかはこの世界から抜け出し、安定した生活を・・・。

それでも、この街はどんどん拡大している。

きょうもまた、生活の安定を求めて新たな人たちがやってくる。

さらに、汚染物質は蓄積していく。

この流れを誰が止めるのか。
この街は将来どうなっていくのか。

わたしたちは知らなくても、生きていける。
むしろ、知らないほうが楽しく生きていける。

でも、知るべき世界がある。

知ったところで何もできない自分がいる。

知ってしまった世界のことを忘れたい自分がいる。

そして、自分の幸せな日常生活に戻ろうとする自分がいる。

残酷だ。

世界一の街、リンコナダ。

世界一のはずなのに、その存在はほとんど知られていない。

世界がこの街のことに、目を向けたくないからかもしれない。

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