Now,we are HERE!
訪れた国は78カ国
旅した期間は1257日
2016年2月14日に帰国!
プロフィール

ケンゾー   イクエ


2007年10月 結婚
2012年09月 世界旅行に出発

ジャンル
カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
月別記事
最新コメント
RSSリンク
リンク
ブロとも申請

この人とブロともになる

見てくれてありがとう!
メールはこちらから ♪

名前:
メール:
件名:
本文:

ブログ村ランキング
ふたりのお勧め旅グッズ










ふたりの旅も大詰め。あともうちょっとだけおつきあいお願いします!

 日本→韓国→モンゴル→中国→ラオス→ベトナム→台湾→シンガポール→バングラデシュ→インド→スリランカ→アラブ首長国連邦→オマーン→トルコ→ジョージア→アルメニア→アゼルバイジャン→カザフスタン→ウズベキスタン→タジキスタン→キルギス→イラン→イタリア→バチカン→チュニジア→フランス→チェコ→オーストリア→ポーランド→イスラエル→パレスチナ→ヨルダン→イギリス→アイルランド→ポルトガル→モロッコ→スペイン→ハンガリー→スロバキア→スロヴェニア→クロアチア→セルビア→ボスニア・ヘルツェゴビナ→モンテネグロ→コソボ→マケドニア→アルバニア→ギリシャ→エジプト→スーダン→エチオピア→ケニア→ウガンダ→ルワンダ→タンザニア→マラウイ→ザンビア→ボツワナ→ナミビア→南アフリカ→アルゼンチン→チリ→パラグアイ→ボリビア→ペルー→エクアドル→コロンビア→ベネズエラ→キューバ→ベネズエラ→パナマ→コスタ・リカ→ニカラグア→ホンジュラス→エル・サルバドル→グアテマラ→ベリーズ→メキシコ→アメリカ→
日本


「ふたりでふらり」はブログランキングに参加中!
1日1回のclickが順位に反映されます。
ぜひポチッと応援お願いします ♪
↓↓↓
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ
にほんブログ村

セロ・リコ「富の山」か「人喰う山」か

2015.06.14 07:30|ボリビア☞EDIT
チケットの国籍をまちがってアフガニスタンにしてしまったけど、無事にマチュビチュとワイナピチュに入場できたイクエです。
あ~、よかった。
これでチケット買い直しになったら、痛い出費だった。

世界遺産の街、ポトシを旅しているイクエとケンゾー。
ここに来たからには絶対に訪れなければならないところがあった。

それが、この街の歴史の主人公であり、今もポトシを支え続けているセロ・リコ
意味は「富の山」。

街から見えるあの山のこと。

a_DSC_9918.jpg

ここでは16世紀に銀脈が発見され、それからはスペイン人たちが銀を求めて押しかけた。
銀がほとんど採れなくなるとスペイン人たちは立ち去っていったものの、今でもスズやタングステンなど鉱物が眠っていて、鉱夫たちがこの山の地中で働き続けている。

そんな鉱山の様子を見せてもらうことができる。

ポトシの街には旅行会社が軒を連ねていて、ウユニ塩湖ツアーなどのほかにセロ・リコツアーをやっている。

内容はどこも同じ。
参加費は違う。
わたしたちはシルバーマインという会社で、ひとり60ボリ(約1050円)で申し込んだ。

結局、需要よりもツアー会社の数のほうが多すぎるので、ひとつのツアー会社は2人〜4人ほどしか集められない。
当日は4つほどのツアー会社が合同でワゴン車とガイドを手配していた。
そのなかにはわたしたちが前日に参加費を聞き、高かったのでやめたツアー会社も混じっていた。
つまり同じツアーなのに参加者によって支払った代金が違うということ。
だから、鉱山ツアーに行く人はいくつかの会社で値段を聞いて安いところで申し込んだ方がいいですよ。

ガイドは35歳のアントニオ。
アントニオの祖父は25年間鉱夫で、父もまた20年間鉱山で働いた。
そしてアントニオ自身も元鉱夫。
14歳から19歳までセロ・リコで働いていたのだそう。
とても小柄で、さらに背中が曲がっている。
大事な成長期に、地中の狭い坑内で身をかがめて働いていたことがもしかしたら影響しているのかもしれない。

a_DSC_9931.jpg

アントニオはボケたりシャレを言ったりおどけたり、みんなを笑わせるのが大好きでとても明るい。
わたしはひそかにナイナイにかけて「岡村」と呼んでいた。

アントニオの説明を聞きながらワゴン車で移動する。
ただでさえ標高4000メートルで世界一高い都市なのに、さらに街を見下ろすセロ・リコまで車は高度を上げていく。

車は山の中腹、商店街のようなところで止まった。

a_DSC_9921.jpg

ここは鉱山で働く労働者たち御用達の商店街。
間口の小さな商店が軒を並べている。
鉱山ツアーでは、必ずここに立ち寄ることになっている。

a_DSC_9922.jpg

それは、過酷な労働条件のなか働く鉱夫たちに差し入れを買うため。

普通なら、劣悪な環境のなか一生懸命に汗水流して働いているときに、観光客が珍しもの見たさにやってくるのは嫌だ。
働いているのに「うわあ〜、なにここ?」「すごーい!」なんて言いながらそばにいるのは仕事のじゃま。

見学させてもらうお礼に,鉱夫たちが必要としているものを差し入れするのが鉱山ツアーでのマナーになっている。

どんなものが差し入れにふさわしいかと言うと・・・。

a_DSC_9925.jpg

鉱夫たちにいちばん人気なのはコカの葉。
コカインの元となる葉っぱ。
コカの葉は日本などでは麻薬扱いになって持込みや栽培など禁止されている。
けれど、ボリビアやペルーでは嗜好品として広く流通しているし、コカ茶など普通に食堂やホテルの朝食で出てきたりする。

鉱山で働く鉱夫たちは、このコカの葉を噛みながら仕事をする。
彼らは暗くて狭く埃っぽい鉱山の地中の中で1日8時間から15時間働き続ける。
コカを噛むことによって「疲れない」「眠くならない」「お腹が空かない」という効果があるのだそう。
過労に伴いあらわれてくるあたり前の症状をコカで紛らわせて、体を騙しながらさらに労働を続ける鉱夫たち。

そして地中の中でのひとときの休憩。
鉱夫たちはタバコを吸うので、差し入れの候補にタバコもある。
タバコと言っても普通のタバコじゃなくて、安い手作りのタバコ。
巻かれた紙の中にはオレンジピールやシナモンが入っている。

a_DSC_9939.jpg

おいしくもないし、市販のタバコのようにガツンとくるわけでもない味。

そしてびっくりしたのが、このペットボトルに入っているお酒。
アルコール度数は、なんと96パーセント!!

a_DSC_9940.jpg

鉱夫たちはこの酒を仕事中携帯している。
コカに続き、こんなアルコール度数96パーセントの酒にも頼らないといけないのか?

と思ったけど、そうではなさそう。
アントニオいわく「こんな酒を飲んだら働けなくなる。酔いすぎたら仕事にならないし、危ない。」

そりゃ、そうだよね。

アントニオの説明によると、地中の中では手が洗えないのでアルコール消毒として使ったり、ケガをしたときの応急処置で消毒液代わりに使ったり、粉塵が舞っているので少し飲んで胃を洗浄したりするのだそう。
ただ、金曜日は特別に酒として飲むらしい。
ただし、キャップ1杯くらい。

まれにアルコール依存症の鉱夫はこれを酒代わりにゴクゴク飲んでるかもしれないけど、普通の鉱夫たちはちゃんと理性を保ってこの酒を使っている。

そして差し入れには、こんなインパクトが強いものも!

a_DSC_9949.jpg

ダイナマイト!!
アントニオがなんで口に加えているかというと、岡村らしくただのシャレ。
「こんな姿をアメリカ政府に見られたら、タリバンと思われてメリカに入国できないよ!」「これはアメリカ大統領に使うんじゃなくて採掘で使うものなんだよ」なんてことを言いながら。

プラスチックダイナマイト。
1本20ボリ(約350円)。
(観光客用に高く値段設定されてるかも。鉱夫たちはもっと安く買えるかもしれない。)
重さは軽いけれど、けっこう破壊力があるのだそう。

アントニオによると、路上で普通にダイナマイトを買えるのは世界でもここだけなんだとか。
ただし、鉱夫以外が町の中でダイナマイトを所持していると警察に捕まるらしい。

鉱夫たちはバッグにこのダイナマイトを20本から30本詰め込んで、鉱山の中に潜り込む。

わたしとケンゾーは、疑問に思った。

「どうしてこんなダイナマイトを鉱夫たちが自分で買わなきゃいけないの?
 会社が用意してくれないの?」

アントニオに聞いてみたけど、元鉱夫だったアントニオはこれを普通と思っているのか納得のいく答えはもらえなかった。

でもそのあとわたしたちはその理由を見つけた気がした。
それについてはのちほど。

ツアーの参加者たちは好きな差し入れをそれぞれ購入する。
ダイナマイトを買う人もいれば、ゴム手袋、ペットボトル入りのジュースを買う人もいる。
わたしたちは、オーソドックスにコカの葉とタバコを2セットずつ買った。

ふたたび車に乗り込んだわたしたち。
今度は一軒の質素な家のようなところに立ち寄った。
木造の暗い建物のなかには、長靴やヘルメット、ヘッドライト・・・。
ここでみんな準備完了。

a_DSC_9957.jpg

そしていよいよ車は鉱山へ。
街から見上げていたセロ・リコが目前に迫ってきた。

a_DSC_9960.jpg

赤味を帯びた山肌、灰色の砂山。
足元には黄土色の石が積まれている。

そしてそこにあるのは錆び付いた古めかしい機械とつぎはぎだらけの建物。

a_DSC_9962.jpg

セロ・リコでは、現在あわせておよそ7500人が働いている。
いくつかの組合(会社と言ったほうがいいかも)に分かれていて、わたしたちがおじゃましたのはおよそ150人の労働者を抱える会社。

セロ・リコは広い。
会社によって、採掘場所が分かれている。
この会社の採掘場所の入口は、山の中腹。
写真右下に写っている正方形の穴。

a_DSC_9965.jpg

ともすれば見失ってしまいそうな入口。

ここでアントニオがみんなが買った差し入れを回収する。
それぞれが好きなものを好きな量買ったので、てっきりわたしたちが鉱夫たちに直接プレゼントするのかと思ったらそうではなかった。

アントニオが、渡すべき人やタイミングを見計らって渡していくみたい。
わたしとケンゾーはそんなにたくさんの差し入れを買わなかったけど、中にはたくさん買っていた人もいたのでちょっと不公平。
そんなことなら、みんなでお金を平等に出し合って買えば良かったのに。

さっそく入口ですれ違った鉱夫にアントニオが挨拶し、コカの葉一袋を渡した。

アントニオは鉱山ツアーのガイドを長らくやっているし、自分も父も祖父も鉱夫だったので、ほかの鉱夫たちと顔見知り。
そういう人がガイドだから、鉱夫たちもツアーを受け入れるんだろうね。

ヘッドライトのスイッチを入れる。

a_DSC_9969.jpg

入口は狭く、体の大きい欧米人たちは潜り込むのにひと苦労。
いきなりはしごを使って、地中へと下りていく。

a_DSC_9970.jpg

入口から遠ざかると、外光がまったく入らなくなる。
ヘッドライトの明かりだけが頼り。
身を屈めながら狭い通路を進んでいく。

最初に案内されたところには、奇妙な像が鎮座していた。

a_DSC_9973.jpg

角が生えた鬼のような像。
ティオと呼ばれる地下世界の王。
鉱山の守り神であると同時に破壊のパワーももっている。

このティオを大事にしないと、鉱物も採れないし身の危険も迫るということで、鉱夫たちはティオを崇拝している。

a_DSC_9974.jpg

カラフルな紙テープや風船で飾られ、大量のコカの葉がお供えしてある。
毎週金曜日にお供え物をするのだそう。

アントニオはぶつぶつつぶやきながらコカの葉を散らし、タバコをティオの口にくわえさせ、アルコール度数96パーセントの酒を撒いた。

ティオに祈りを捧げたあと、わたしたちは狭い坑道を進んでいく。
途中、頭をぶつけることもあるし、足元がデコボコでつまずきそうになることも。

a_DSC_0024_20150613225943140.jpg

坑道は無数に枝分かれしていて、アントニオがいなければ確実に迷子になる。
もしここにひとりで取り残され、さらにヘッドライトのバッテリーが消えたら・・・。
生きて帰れないかも。

a_DSC_0025_20150613230000f8a.jpg

はしごを上ったり下りたり。
自分がいまどのくらいの深さにいるのかもわからなくなる。
気温も場所によって違い、地下の暑いところでは45度もあるらしい。
そんなところでろくに水分も取らずに働き続けるなんて。

「富の山」という意味のセロ・リコ。
しかし、「富の山」は別名をもっている。

それは「人喰う山」

1545年に銀鉱脈が発見されると、スペイン人たちが押しかけアフリカの黒人やインディヘナ(南米の先住民)たちを奴隷のように酷使して、銀を掘らせた。
過労や粉塵被害、銀の精製に使う水銀などによりこれまでに命を落としたのはおよそ800万人

実際にアントニオの父は20年間鉱夫として働き、粉塵を吸いまくり、それが原因で肺を患わせて亡くなったという。
鉱夫だったアントニオは仕事を変えることを決断し、いまでは鉱山ツアーのガイド業をしている。
アントニオは語る。
「危険だからやめられて良かった。」

a_DSC_9997.jpg

薄暗い坑内に遠くから音が響いてきた。
トン! トン! トン!
ヘッドライトの明かりだけを頼りに、男性がたった独りでハンマーを振り下ろして岩を砕いていた。
男性は72歳。
かなりのベテラン。

a_DSC_0010_20150613225935bc2.jpg

a_DSC_0011_201506140221098be.jpg

アントニオは男性と親しいようで、差し入れを渡した。

アントニオによると、手作業だと鉱物のかたまりは1時間に3個から4個しか採れず、機械を使えば30個から40個採れて効率がいい。
けれど、150人の労働者がいるこの会社に機械はたったの4つしかない。
理由は、機械がものすごく高いから。

説明を聞いても、よくわからない部分が多い。
どうして会社側は、儲かっているはずなのに十分な機械さえ買えないのか。
少し投資して効率を上げた方が儲かると思うんだけど・・・。
労働者は使い捨てで人件費もそんなにかからないから、機械なんて使わなくていいと思っているのか・・・。

会社の儲けのうち20パーセントを政府に取られ、それ以外にも税金を払わないといけないし、労働者が使う病院の積み立て費や未亡人(夫を殉職で失くした妻)への補償金など出費が多いと言うのが、会社側の言い分らしい。

本当のところはどうなんだろう。

a_DSC_0046_20150613230052ea0.jpg

別の場所でも2人組の男性が岩を叩いていた。
ハンマーを借りて、岩を叩いてみる。
息が上がる。

a_DSC_0031_201506132300029c9.jpg

地中で働くたくましいおじさんといっしょに。

a_DSC_0035_20150613230004289.jpg

世界でも類を見ないほどたくさんの銀が眠る鉱山だったポトシのセロ・リコ。
19世紀までは採掘する96パーセントが銀だったという。
けれどそれが尽きてしまい、いまでは銀はほとんど採れない。
代わりに錫や鉛、亜鉛、タングステンが採れるのだそう。

a_DSC_9999.jpg

アントニオが言った。
「みなさんが使っているスマートフォンなどの電子機器。
その材料はこうやって鉱夫たちが一生懸命働いて採掘したもので作られている。
でも使っているほうはそんなこと考えもしない。
そして、それを採掘している鉱夫たちはスマートフォンなんて買えない。」

坑道にはところどころレールが敷かれている。
採掘した鉱石を運ぶトロッコのレール。
ときおり、ゴロゴロゴロ〜という音が振動とともに徐々に近づいてくる。
目の前をトロッコを押した2人の若者が通り過ぎた。

a_DSC_9988.jpg

岩を積んだトロッコの重さはおよそ1トン。
これを2人で押す。

前日に出会った外国人ツーリストが「ポトシの鉱山に行ったけどびっくりした。まるで15世紀のようだった!」と言っていたけど、日本でもちょっとまえの炭坑はこんな感じだったんだと思う。

a_DSC_9992.jpg

記者時代、石炭じん肺訴訟の取材を何度かしたことがある。
じん肺患者の元炭坑夫や遺族が、国や炭坑を運営していた企業を相手取り裁判を起こし、長い間闘っていた。

アントニオが言った。
「ポトシの街は弁護士事務所だらけでしょ。
事故が起こったり、誰かが大けがをしたり亡くなったりしたら、会社側と労働者が対立するから。
だから弁護士事務所が多い。」


ケンゾーと街を歩きながら「なんでこんなに弁護士事務所だらけなんだろう」と話していたので、その説明でようやく謎が解けた。

でもお金がない鉱夫は、満足に弁護士をつけることすらできないと思う。

歩いていると天井にポツポツと穴が空いていた。

a_DSC_0043_20150613230049da7.jpg

ダイナマイトを差し込む穴。

ときどき、頭上や足元からドーン!という爆発音が響く。
そのたびにアントニオが「ほら!ダイナマイトをやってる」と言う。

爆発で指や手に大けがをする人も多いらしい。

気になるのは鉱夫たちの給料。
ダイナマイトを使えるような、腕のある鉱夫は日給で150ボリ(約2625円)。
ほかの鉱夫は平均で日給90ボリ(約1575円)。

この給料がボリビアでは低いのかというとそうではない。
ほかの仕事でも日給100ボリくらいの人も多い。
でも、この過酷な条件で命の危険を冒してやる仕事としては、鉱夫たちの給料はとても低いと思う。

なぜダイナマイトを会社側が用意せずに、鉱夫たちに買わせるのか。
それは、もしダイナマイトで事故が起きた場合に会社側が責任を取りたくないからじゃないか。

「会社側がダイナマイトを使えとは言っていない。
 本人が勝手に用意して勝手に使っていたから、会社側は知らない。」
そんなふうに主張できる。

でも実際は、ダイナマイトを使える鉱夫に高い給料を払っているし、暗にダイナマイトの使用を奨励している。

結局わたしたちは坑道の中を2時間くらい歩いていた。
でも、もっと深く、道はもっと長く続いていた。
どのくらい広いのか想像がつかない。

歩いている途中も、ところどころにあのティオが鎮座していた。
そのたびに、明るくてジョークが好きなアントニオは急に神妙な顔になり祈りを捧げる。

a_DSC_0019_201506132259413d9.jpg

コカの葉をまき散らし、タバコに火をつけてティオの口元へ。

a_DSC_0021_2015061322594257a.jpg

ティオは立派な男根をもっている。
そこに、アントニオは真面目な顔であの96パーセントの酒を注ぐ。

a_DSC_0038_20150613230011986.jpg

a_DSC_0041_201506132300469d8.jpg

ティオの足元にはお供え物のビールの缶がいっぱい。

a_DSC_0016_20150613225939e09.jpg

ポトシーナというこのポトシのビールは、甘ったるくて、わたしとケンゾーはまずいと感じる。
でも肉体労働で疲れている鉱夫たちにはこの甘さが人気なのかもしれない。

最後にアントニオはティオの前で、きょう鉱山におじゃましたお礼とツアーが滞りなく終わることへの感謝を示した。
そして「何か聞きたいことはありますか?」と言った。

a_DSC_0036_20150613230006754.jpg

ケンゾーが、この鉱山でどのくらいの鉱夫たちが命を落としているのか質問した。

するとアントニオが言った。
「いま、それには答えたくない。
 ティオの前でその話はしない。
 地上に出てから答えます。」


縁起が悪いということなのだと思う。

わたしたちにはちょっとコミカルに映るこの像も、彼らにとっては神聖なティオ。

命の危険にさらされている坑夫たち。
たくましく見えるけれど内側には恐怖心を秘め、このティオにすがるような思いで祈りながら毎日ここで働いている。

a_DSC_0048_20150613230053531.jpg

わたしたちはやっと太陽の当たる場所へ戻ってきた。

地上でも多くの人たちが働いている。

滑車のようなものをひっぱりあげて、それを一輪車に載せて。

a_DSC_0053_201506132302061c1.jpg

そういえば、地下でバケツに石を積み地上へと持ち上げていた。
それがここにつながってたんだ。

a_DSC_0047_20150613230052bee.jpg

地下からひっぱりあげて一輪車に載せ、そしてそれをトラックへ。
このトラック一杯でどのくらいの価値があるのだろう。

a_DSC_0054_20150613230209350.jpg

いつもポトシの街から見上げていたセロ・リコ。
今度はセロ・リコからポトシの街を見下ろす。
このセロ・リコがこの街をつくりあげ、繁栄させてきた。

a_DSC_0049_20150613230159fbf.jpg

近くに長屋の住宅が見えた。
日本の「タンジュウ」(炭坑住宅 炭坑夫たちが住んでいた長屋の家)そっくり。

a_DSC_0052_20150613230209a25.jpg

鉱夫たちの家なのか尋ねるとアントニオが言った。
「貧しい鉱夫たちはポトシの街には住めない。
 家賃が高いから。
 郊外に住んでいる。」


a_DSC_0050_20150613230211eb1.jpg

世界遺産にもなっているポトシの街。
繁華街は栄えているし、土地代や家賃は高いのだという。
このポトシをつくりあげてきた鉱夫たちは、ポトシの外にしか住めないという不公平な現実。

セロ・リコは「富の山」なのか。
それとも「人喰う山」なのか。

そういえば、さっきの質問。
この山でいまどのくらいの人が犠牲になっているのか。

アントニオによると、10年前は週に5人から6人が亡くなっていたという。
今は月に1人か2人。
ダイナマイトが原因で亡くなる場合が多い。

現場で亡くならなくても、アントニオの父のように肺の病気で亡くなっている人は多い。
水面下の犠牲者数はもっと多いに違いない。


やっぱりここは「人喰う山」。

a_DSC_9880_20150614030636791.jpg

でも人を喰っているのは、ほんとうにこのポトシの山なのだろうか。

それは涼しい顔をして、今スマートフォンを触っているわたしたちかもしれない。
にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ
にほんブログ村

ランキングが上がるとモチベーションも上がります ♪
あなたのclickで応援お願いします!
ほかの世界一周旅行者のブログもここで見られます ♪

コメントはこちらから! 

Comment

初めまして

来年、定年になるので夫婦で世界一周に出かける予定です。現在、いろいろ下調べしています。まずは、南米から入って行こうと考えいます。南米インはペルー経由ボリビアか、ブラジル経由ボリビアを予定していますので、いろいろ参考にさせていただいてます。ブラジルに住む友人からはボリビアは結構治安悪いときかされているのですが、そうでもないようですね。まだ、全部は読めていないのですが、過去記事でもコメント入れるかと思いますので、よろしくお願いします。

ボリビアの鉱山とは

昨日に引き続きコメントいたします。

ボリビアがなぜ原始的な鉱山業をやっているのか?
それは資本主義を代表する大企業を排除し、社会主義的な国策をボリビアは堅持しているからです。
ちなみにボリビアのモラレス大統領はベネズエラの故チャベス元大統領と並び、ナショナリストとして有名です。

20年前に私もこのツアーに参加したことがありますが、6000人の坑夫がいました。
もしも近代化を行えば、何人の職が失われるでしょうか?
坑夫がなぜ個人で爆薬を購入できるのか?それは一つの大会社が鉱山経営をしているのではなく、多くの零細企業が採掘しているからですよ。

大企業が効率化を進め、多くの人の職を奪い、一部の資本家が富の大部分を持っていく今の日本の現状を見ると、深く考えさせられますね。

どの国の民衆も平等を求めています。富を知らない民衆であれば、皆が貧乏でもそれはそれで許せるのです。

futen さま

コメントありがとうございます!
とても楽しみですね。
ボリビアやペルーはたしかに旅行者を狙った事件も起きていますが、アルゼンチンでもケチャップ強盗など多くて南米は気が抜けませんね。
でもわたしたちは今のところそういう危険な目にあったことはありません。
親切な人がほとんどですし、わからないことはみんないろいろ教えてくれます。
ただ、英語はほぼ伝わらないと思ったほうがいいです。
わたしたちはスペイン語の基本的な単語で、なんとかやりとりしています。

こちらこそ、これからもよろしくお願いします。

さとうきび さま

いろいろお詳しいのですね。
勉強になります。

わたしたちとしては命をけずり、危険をおかしてまでこの仕事をすることを手放しで肯定はできません。
元鉱夫のアントニオは「仕事を辞めることを決意してほんとうに良かった」と話していました。
彼の祖父も父も鉱夫だったし、学校もろくに行ってないアントニオ自身がそこから抜け出すのは大変だったのではないかと察します。
難しい問題ですね。

ボリビアも最近はかなり貧富の差が出てきているようです。
日本以上かもしれません。
大金持ちたちの別荘地に行きましたが、びっくりしました。

ご意見や情報をいただき、ためになります。
非公開コメント