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ケンゾー   イクエ


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アルゼンチン「ウマワカ渓谷」☆☆☆ 南米のグランドキャニオン

2015.06.05 06:11|アルゼンチン☞EDIT
たまには「イクエちゃん」と呼ばれたいイクエです。
日本にいるときは友だちや職場の親しい先輩、親戚から「イクエちゃん」って呼ばれてたんだけど、旅で出会う日本人は年下がほとんどだから「イクエさん」なんだよね。
しかも、けっこうな確率で同じ年齢の人からも「イクエさん」って呼ばれるし、敬語なの。
これはケンゾーが年上で、ケンゾーの妻ということでそうしてるんだろうけど、なんか損した気分なんだよね。
これから出会う人、どうか「ちゃん」でお願いします。

渓谷に囲まれた素朴な田舎の町なんだけど、観光客もそこそこいて、オシャレなカフェや雑貨屋さんもあるすてきでかわいいティルカラの街。

町の裏にはインカ時代の遺跡があるのだそう。
せっかくなので行ってみることに。

a_DSC_8832.jpg

どこを歩いてもいい景色だなあ。
カッパドキアにあったような、尖った柱がいくつも重なったキャニオン。

目前にあるとけっこう迫力があるんだよ。
大きさがわかりづらいと思うんだけど、下に写ってる車がミニカーみたいに小さく見えるでしょ。

a_DSC_8836.jpg

手前のサルタの町にはレンタカー会社がたくさんあったから、車を借りてこの辺りを旅する人が多いんだと思う。
世界遺産になっているウマワカ渓谷を自分で運転して走るなんて楽しいと思うなあ。
もちろんわたしは助手席で、ケンゾーに運転任せるけどね。

のんびり歩いて、30分くらいでティルカラのプカラ遺跡に到着。

サボテンのたくさん生えた丘。
そこにへばりつくように石造りの建物が密集している。

a_DSC_8878.jpg

入場料は外国人料金が設定してあってひとり50ペソ(約500円)。
思っていたよりも高い。
入るかどうか躊躇したものの、ここはせっかくなので。
このチケットで町の考古学博物館にも入れるので、そんなに高くはないかも。

「マチュピチュと比べるとぜんぜん高くないよ」ってケンゾーに言ったら「比べたらいかんやろ」と言われた。

ここの良さはこのロケーション。
遺跡のある丘にサボテンが群生していて、その間を歩きながら遺跡をまわる。

a_DSC_8848.jpg

この遺跡は「ティルカラ要塞」とも呼ばれている。
要塞と言っても、壁に囲まれているわけでもないし、敵の侵入を防ぐような建物もない。

この場所自体が、丘になっていて侵入しにくい地形になっている。
そして、どこまでも見渡すことができて監視しやすい。
つまり、天然の要塞になっているということ。

隣の町が見下ろせる。
おもちゃのような小さな家が山裾に密集している。

a_DSC_8866.jpg

この遺跡周辺には1万年前から人が生活していたらしい。
そのあともずっとここに住み続け、15世紀ごろインカ帝国に占領された。
遺跡はプレ・インカ(インカ帝国以前の時代)、インカと使われ続けたもの。

a_DSC_8867.jpg

上の石造りの遺跡は、当時の家畜小屋。
肉を食べたり毛糸を作るために、リャマを飼っていたのだそう。

遺跡の敷地内には、今もちゃんとリャマたちが飼われていた。

a_DSC_8844.jpg

かわいいような、かわいくないような・・・。

a_DSC_8840.jpg

ここに残る遺跡は、石で造られていて屋根は藁と泥でできている。

カラフルなウマワカ渓谷。
とれる石はそれぞれ色が違う。
建物の壁の石も、白っぽい石、グレーがかった石、赤味を帯びた石と、なんだか楽しい。

a_DSC_8846.jpg

室内は薄暗い。
天井には、太い木ががっちりと組んである。
木の表面には小さな穴が無数に。
これはわざとつけた模様なのかな。

a_DSC_8858.jpg

外に出て、さっきの木の正体がわかった。
身近にある、コレだったんだね!

a_DSC_8850.jpg

サボテン!!
トゲトゲのサボテン。
そのトゲのある緑の表面をはぐと、こんなブツブツ模様の木になってたんだね。
枯れているサボテンを見て、気づいた。

サボテンって中は空洞なんだけど、皮はけっこう分厚い。
10センチくらいはあるかな。
思っていたよりも固くて頑丈。

a_DSC_8854.jpg

サボテンって1年間に数センチしか育たないらしい。
ここには背の高い大きなサボテンが1000本以上は生えてるけど、実は樹齢数十年とか百年以上なのかも。

a_DSC_8856.jpg

丘の中央にある遺跡は、インカ時代に儀式のときに使われていた建物。
この時代の人々は、大地や先祖、太陽に祈りを捧げていた。
家畜が増えることや豊作を祈願したのだそう。

a_DSC_8860.jpg

この場所からは人の骨も見つかっているらしい。
生け贄にされていた人がいたのかも。

さらには、チチャと呼ばれるトウモロコシのお酒の入った壷や幻覚症状が出る葉っぱも。
儀式中にこれらを摂取することで、神秘的で神がかりの世界に近づけると信じられていたらしい。

a_DSC_8876.jpg

ぽっかりといくつも空いた穴。
石で縁取られたこの穴は墓地。
いまは中はからっぽだけど、この後行った博物館ではここに骨や生活雑貨などがいっしょに埋められている様子が絵で説明されていた。

この遺跡の魅力は、石造りの建物よりもまわりの広大な自然。
そして無数にあるサボテン。
それが遺跡とマッチしていて、独特な雰囲気をつくりだしていた。

a_DSC_8871.jpg

遺跡から歩いて10分ほどのところに、ティルカラの街が見渡せる場所があるらしい。
街のインフォメーションセンターのスタッフが教えてくれた。
アルゼンチンでは、田舎でも観光地にはインフォメーションセンターがあって丁寧に対応してくれる。
スタッフが英語を話せることは少ないけど、それでもわかりやすいスペイン語で旅行者に必要な情報を伝えようとしてくれる。

小高い山を登り始めると、さっそく街並みが見えてきた。

a_DSC_8884.jpg

さっきまでいた遺跡の丘もここからなら見下ろせる。
奥には紫色の鮮やかな山。
そして丘を取り囲むように青々とした畑。

a_DSC_8888.jpg

遺跡よりもやっぱりサボテンが目立ってしまうけどね。

a_DSC_8889.jpg

ウマワカ渓谷は世界遺産の自然文化複合遺産に登録されている。
さまざまな色が造り出す虹色の谷は、とても珍しい。
さらに、谷に挟まれた南北150キロの道は、1万年前から人やモノが行き交う重要な道だったのだそう。
だから、昔の遺跡も残っている。

a_DSC_8885.jpg


さて、南米のグランドキャニオンと言われる世界遺産の「ウマワカ渓谷」。
「星いくつ?」

「星、3つ!

3つはちょっとあげすぎのような気もするけど、今まで旅してきてここまでさまざまな色の山肌に囲まれた場所は見たことなかった。

山肌の色だけではなく、尖った崖や不思議な形の岩山はとてもユニーク。

アンデスの桃源郷といった感じ。

a_DSC_8887.jpg

ティルカラの街に別れを告げて、わたしたちが次に向かったのはラキアカというボリビアとの国境の街。
明日はいよいよボリビアに入る。

ラキアカ

ティルカラからラキアカまでのバス代はひとり80ペソ(約800円)。
このルートもすばらしかった。

a_DSC_8909.jpg

山に眠る鉱物でこんな色になっているんだろうけど、それでもやっぱり不思議。
よくこんないろんな色の山があるなあ。

山肌が隆起しているから、ますますおもしろい模様になっている。

a_DSC_8912.jpg

何層にも色分かれし、ミルフィーユみたい。
これは抹茶味のミルフィーユ?

a_DSC_8917.jpg

アンデスの山々に囲まれた広大な大地も。
一本道がどこまでも続いていく。

a_DSC_8902.jpg

なめらかな山の曲線に引き込まれそう。
地球上の自然のバリエーションの多さに改めて感動する。

a_DSC_8903.jpg

車は世界遺産の中を走り抜け、どんどん標高をあげていく。
道に立つ人もインディヘナの人たち。
ボリビアに近づいていることを実感する。

a_DSC_8906.jpg

そして到着したラキアカの街。
バスターミナルは雑多な感じで、これまでのアルゼンチンの地方都市とはまったく違う。
雰囲気的には「アルゼンチン」より「ボリビア」といったほうがしっくりくる。

a_DSC_8920.jpg

哀愁ただよった街。
どこか寂しげ。
そんななか、宿探し。
こんな街にいい宿あるのかなあ。

a_DSC_8921.jpg

事前に調べていたホステルに行ってみたものの、廃業したのか休業中なのか張り紙がしてあって閉まっている。
近くの別のホテルへ。

でもここ、けっこう良かった。

a_DSC_8925.jpg

ツインでひとり80ペソ(約800円)。
バックパッカーが泊まるゲストハウスではないけれど、ホットシャワーも使えるし、キッチンもある。
Wi-Fiが使えるエリアもあった。

あすはいよいよボリビア。
アルゼンチンやチリに比べて、人もあんまり優しくないしたまに攻撃的な人もいるし、首締め強盗やバスの中でのスリも多いと、旅人たちから聞いてきた。

「ボリビアは気をつけた方がいいよ。」
「覚悟した方がいいよ。」
「グッドラック。」

そんな風に言われてきたけど、実際はどうなんだろう。
心を引き締めて、ボリビアに入国だ。
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