パラリンピックも終わり、夏の暑さも和らぎ、そろそろ秋に突入だなあとしみじみ思うイクエです。
でも、台風や大雨が大変ですね。
九州は毎年のことだし年に何回も襲ってくるからそんなに特別なことではないけれど、関東や北陸、北海道の人にとっては大打撃で大変だと思います。
地震や水害、台風・・・。
いろんな自然の災害に誰でもそなえておかないといけませんね。
さて、久しぶりに旅のお話を再会です。
1か月も前のことなので、忘れた方もいらっしゃるかもしれません。
イクエとケンゾーは、ルチャリブレ(メキシコプロレス)あり、近代的な図書館あり、スペイン植民地時代の壮大なコロニアル建造物のある、世界遺産の街メキシコ・シティにいたのです。
そして、この街で忘れてはならないのは、アート!

このメキシコ・シティには、ちょっとしたところに芸術の香りがふわっと漂っている。
「芸術の都」というと、中世の美しい絵画や建造物、音楽に溢れたヨーロッパを思い浮かべる。
メキシコ・シティも「芸術の都」ではあるけれど、メキシコ・シティの芸術は中世のものではない。
現代芸術。
とくに有名なのが、壁画。
下の絵は、国立文化博物館の内部にあるルフィーノ・タマヨの作品。

公共の建物の外壁や室内に、メキシコを代表する画家たちの力強い作品が存在感たっぷりに描かれている。
ほとんどの壁画はとても大きなもの。
そのモチーフは、メキシコの歴史や文化。
大学や宮殿など壁画を見られる場所はメキシコ・シティにたくさんあるけれど、イクエとケンゾーが向かったのはメキシコ文部省。
たくさんの壁画が見られるらしく、ガイドブックにも載っていたので観光地になっているのかと思ったけど、そうではなかった。
日本の文部科学省にあたるような場所。
そんなにオープンな感じではないのはあたり前。
入口でガードマンにいぶかしげに止められたけど「壁画を見に来たんです」と言うと、受付に通してもらえた。
そこでパスポートを提示し、ノートに名前などを記帳する。
入場料などはない。
ちょっと物々しい雰囲気だし、ほかの観光客の姿はなく、職員ばかりが出入りしている。
場違いな感じで恐縮しちゃうけど「ガイドブックに載っていたし・・・」と自分に言い聞かせて、中へと進んでいく。

歴史がありそうな、重厚な建物。
広い中庭があり、職員たちが足早に行き来している。
この人たちは、日本で言う官僚、メキシコのエリートなのだろうか。
辺りを見回しながら、挙動不審にさまようイクエとケンゾー。
すると最初の壁画を発見!

階段の踊り場の壁と天井に大胆に描かれている。
この作品を残したのは、画家のダビッド・アルファロ・シケイロス。
1896年にメキシコで生まれ、1974年にその生涯を閉じている。
シケイロスは時代を反映した絵をいくつも残していて、そのルーツはメキシコ革命にあると言われている。
シケイロスは画家であるとともに、マルクス主義者で、政治活動にも力を入れていたそう。
15歳のときに美術学校の学生デモを起こす。
18歳になると革命に身を投じ、美術学校の仲間とともに「護憲軍」に参加。
ウエルタ政府と戦い、1914年にはウエルタが大統領を辞任。
そんなシケイロスは、兵士としてメキシコ国内をまわったときに、労働者や田舎の人たちの貧困という現実を目の当たりにしたのだという。
シケイロスは、過激な組合運動で投獄もされている。
そんな人の絵が、文部省に大事に残されているというのも不思議な話。

メキシコでは1920年代から30年代にかけて「メキシコ壁画運動」と呼ばれるものが盛んだった。
本や講演会は、読み書きができる人や教育を受けた人、政治に関心を持っている人たちにしか興味をもってもらえない。
でも、公共の場所に描かれた絵であれば、誰の目にも止まり、自分たちの政治的メッセージやイデオロギーを老若男女、身分も学歴も関係なく、視覚で伝えることができる。

「メキシコ壁画運動」が盛り上がっていったのは、詩人であり哲学者だったホセ・バスコンセロスが文部大臣に就任してから。
メキシコの画家たちを雇い、プロパガンダを込めた壁画を公共の建物に描かせていき「メキシコ壁画運動」を盛り上げていったのだった。

シケイロスの絵の特徴は、抑圧された民衆の顔を力強く描いたり、民衆の叫びを表現したりしていて、迫力があり攻撃的な雰囲気を出していること。
とくにこの踊り場に描かれた絵は、壁と天井に及んでいる。
遠近法が使われ、まるで絵に描かれたものたちが上からも正面からもこっちに向かってきそうな勢い。
階段はホールの向かい合わせに存在していて、反対の方の階段の壁には鮮やかな色の絵が天井まで広がっていた。
こちらは発色がよく、ポスターみたい。

数々の壁画を残した画家で、もうひとり忘れてはならないのが、ディエゴ・リベラ。
ここ、文部省にはそのリベラの作品も残されている。
なんと100以上も。
どこに、どんな風に描かれているのか。
リベラの作品は、次でご紹介します。
お楽しみに☆
でも、台風や大雨が大変ですね。
九州は毎年のことだし年に何回も襲ってくるからそんなに特別なことではないけれど、関東や北陸、北海道の人にとっては大打撃で大変だと思います。
地震や水害、台風・・・。
いろんな自然の災害に誰でもそなえておかないといけませんね。
さて、久しぶりに旅のお話を再会です。
1か月も前のことなので、忘れた方もいらっしゃるかもしれません。
イクエとケンゾーは、ルチャリブレ(メキシコプロレス)あり、近代的な図書館あり、スペイン植民地時代の壮大なコロニアル建造物のある、世界遺産の街メキシコ・シティにいたのです。
そして、この街で忘れてはならないのは、アート!

このメキシコ・シティには、ちょっとしたところに芸術の香りがふわっと漂っている。
「芸術の都」というと、中世の美しい絵画や建造物、音楽に溢れたヨーロッパを思い浮かべる。
メキシコ・シティも「芸術の都」ではあるけれど、メキシコ・シティの芸術は中世のものではない。
現代芸術。
とくに有名なのが、壁画。
下の絵は、国立文化博物館の内部にあるルフィーノ・タマヨの作品。

公共の建物の外壁や室内に、メキシコを代表する画家たちの力強い作品が存在感たっぷりに描かれている。
ほとんどの壁画はとても大きなもの。
そのモチーフは、メキシコの歴史や文化。
大学や宮殿など壁画を見られる場所はメキシコ・シティにたくさんあるけれど、イクエとケンゾーが向かったのはメキシコ文部省。
たくさんの壁画が見られるらしく、ガイドブックにも載っていたので観光地になっているのかと思ったけど、そうではなかった。
日本の文部科学省にあたるような場所。
そんなにオープンな感じではないのはあたり前。
入口でガードマンにいぶかしげに止められたけど「壁画を見に来たんです」と言うと、受付に通してもらえた。
そこでパスポートを提示し、ノートに名前などを記帳する。
入場料などはない。
ちょっと物々しい雰囲気だし、ほかの観光客の姿はなく、職員ばかりが出入りしている。
場違いな感じで恐縮しちゃうけど「ガイドブックに載っていたし・・・」と自分に言い聞かせて、中へと進んでいく。

歴史がありそうな、重厚な建物。
広い中庭があり、職員たちが足早に行き来している。
この人たちは、日本で言う官僚、メキシコのエリートなのだろうか。
辺りを見回しながら、挙動不審にさまようイクエとケンゾー。
すると最初の壁画を発見!

階段の踊り場の壁と天井に大胆に描かれている。
この作品を残したのは、画家のダビッド・アルファロ・シケイロス。
1896年にメキシコで生まれ、1974年にその生涯を閉じている。
シケイロスは時代を反映した絵をいくつも残していて、そのルーツはメキシコ革命にあると言われている。
シケイロスは画家であるとともに、マルクス主義者で、政治活動にも力を入れていたそう。
15歳のときに美術学校の学生デモを起こす。
18歳になると革命に身を投じ、美術学校の仲間とともに「護憲軍」に参加。
ウエルタ政府と戦い、1914年にはウエルタが大統領を辞任。
そんなシケイロスは、兵士としてメキシコ国内をまわったときに、労働者や田舎の人たちの貧困という現実を目の当たりにしたのだという。
シケイロスは、過激な組合運動で投獄もされている。
そんな人の絵が、文部省に大事に残されているというのも不思議な話。

メキシコでは1920年代から30年代にかけて「メキシコ壁画運動」と呼ばれるものが盛んだった。
本や講演会は、読み書きができる人や教育を受けた人、政治に関心を持っている人たちにしか興味をもってもらえない。
でも、公共の場所に描かれた絵であれば、誰の目にも止まり、自分たちの政治的メッセージやイデオロギーを老若男女、身分も学歴も関係なく、視覚で伝えることができる。

「メキシコ壁画運動」が盛り上がっていったのは、詩人であり哲学者だったホセ・バスコンセロスが文部大臣に就任してから。
メキシコの画家たちを雇い、プロパガンダを込めた壁画を公共の建物に描かせていき「メキシコ壁画運動」を盛り上げていったのだった。

シケイロスの絵の特徴は、抑圧された民衆の顔を力強く描いたり、民衆の叫びを表現したりしていて、迫力があり攻撃的な雰囲気を出していること。
とくにこの踊り場に描かれた絵は、壁と天井に及んでいる。
遠近法が使われ、まるで絵に描かれたものたちが上からも正面からもこっちに向かってきそうな勢い。
階段はホールの向かい合わせに存在していて、反対の方の階段の壁には鮮やかな色の絵が天井まで広がっていた。
こちらは発色がよく、ポスターみたい。

数々の壁画を残した画家で、もうひとり忘れてはならないのが、ディエゴ・リベラ。
ここ、文部省にはそのリベラの作品も残されている。
なんと100以上も。
どこに、どんな風に描かれているのか。
リベラの作品は、次でご紹介します。
お楽しみに☆
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