Now,we are HERE!
訪れた国は78カ国
旅した期間は1257日
2016年2月14日に帰国!
プロフィール

ケンゾー   イクエ


2007年10月 結婚
2012年09月 世界旅行に出発

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日本


ケンゾーの夢が叶った日

2014.08.14 06:12|ハンガリー☞EDIT
下痢になったのを食事や水のせいにしていた夫に対し「いつもクーラーをつけてお腹をだして寝てるから、きょうはパンツの中にシャツを入れて寝なさい」と指摘したイクエです。
パンツの中にシャツを入れて寝たらケンゾーは下痢がとまりました。
甥っ子が履いてるような、ズボンと腹巻きが一体化した赤ちゃん用のパジャマをケンゾーは着た方がいいね。

オーストリアからハンガリーへと戻ってきたイクエとケンゾー。
前回もブダペストに長く滞在したので、今回はちょっと離れたセンテンドレというところに滞在することにした。
童話に出てくるようなかわいらしい町並みがあるんだって。
ブダペストからは北へおよそ20キロ。

センテンドレ

ブダペストから近郊列車で移動。
近郊列車に乗るときは市内の地下鉄やバスで使う1回券のほかに、近郊列車用のチケットを買わないといけなくて切符はあわせて2枚必要。

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カウチサーフィンでホームステイ先を確保済み。
20代と10代後半の子どもが3人いる家族。

お母さんは社会人に心理学を教えていて、夜の授業を受け持っている。
仕事が終わって午後8時過ぎ、センテンドレの駅まで迎えに来てくれた。

いっぽう、お父さんは材木を切断する機械を販売している。
この日は、海外出張から帰ってくる日。
1100キロ以上あるリトアニアから丸一日かけて、同僚と交代で車を運転して帰宅してきた。
忙しいなか、招いてくれてありがとうございます!

共働きで忙しく、帰ってきたばかり。
なのにお母さんはわざわざレモンを搾って蜂蜜と混ぜてレモネードを作ってくれた。
庭で採れたミントを浮かべて。

お父さんはリトアニアから、チーズや魚の酢漬け、サラミ、パンを夕食用に買ってきてくれていた。

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ヨーロッパはどこの国でもいろんな種類のチーズやパンが食べられるけど、お母さんはお土産のリトアニアのチーズやパンを食べて「これ、おいしいわね」って言ってたから、お国によって味も違うんだろうね。

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テーブルにはお店で買ったばかりのバターが置いてあった。
日本のスーパーで売っているようなバター。
それをお父さんがわざわざナイフですくって、変な容器に移し替えはじめた。
変な容器って言うのは、この素焼きの壷みたいなもの。

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そのままでいいのに、なんでわざわざ移し替えたりするんだろう。

そしたらお母さんが教えてくれた。
「これは、伝統的なバターの保存容器なの。
 とってのついたコップみたいな形のほうには水を入れておくのよ。」

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「水の入った容器に逆さまにこうやって入れて保存すると、
 つねに冷たくて冷蔵庫に入れる必要がないの。」


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バターに水が入り込まないのかなあ、バターが下に落っこちないのかなあって心配になるけど大丈夫みたい。

ただ水を入れているだけなのに、つねに冷たさがキープされて外に出していてもバターが溶けない。
この容器、ちょっとほしくなった。

話は変わるけど、ハンガリーでは玄関で靴を脱ぐ家庭が多い。
ヨーロッパは靴のまま家にあがるっていうイメージが強かったけれど、そうじゃないんだよね。
ヨーロッパの東側の国や中東なんかでは日本と同じように靴を脱ぐから、地球上で考えると靴を脱ぐ文化の方が多いんじゃないかな。
「日本では家で靴を脱ぎます」なんて日本文化を紹介してたけど、じつはそれってそんなに特徴的なことじゃないのかも。

でも、日本の玄関みたいに靴を脱ぐところと室内に段差があるのは珍しい。
日本ではどんなに小さなワンルームマンションでもちゃんと段差がある。
外国では靴を脱ぐ場所と室内が明確に分かれてるわけではない。
だから、靴の置き場にも困るし、靴についた砂が室内に入りやすい。
どうして靴を脱ぐ文化なのに、日本みたいに段差のある玄関が発明されなかったんだろうっていつも不思議に思うんだよね。

この家ももちろん室内では裸足。
するとお母さんが、裸足のまま庭に案内してくれた。
(玄関に段差がないので、外に出るときもこんなふうに裸足でそのまま行っちゃうのかも。)

「ほら、さくらんぼの木。
 こうやって好きなときに好きなだけ食べていいからね。」

そう言いながら、もぎ取って口に運ぶ。

これは!
室内にいるケンゾーに教えなくては!!

部屋に戻ってケンゾーに教えると、目を輝かせて「うそ!どこ?」って聞いてきた。

日本でアメリカンチェリーを食べる機会はほとんどないけど、ケンゾーは確か大好きだったはず。
本人はすっかり忘れていたけど、こんなことがあったのをわたしは覚えている。

それはまだわたしたちがつき合って間もないころ。
たぶんつき合って1か月も経ってなかったと思う。
ケンゾーはそのときお腹を壊していた。
正確な表現で言うと「下痢」だった。
でもわたしたちはそのとき、「下痢」という言葉を自然に発するにはまだ早いフレッシュなカップルだった。

お腹をさすりながら、憂鬱そうな顔で何度もトイレに行くケンゾー。
「どうしたと?」
「ちょっとゆるくて・・・。」

「あ、下痢かあ」と心で思い、ケンゾーをかわいそうに思った。
なんか変なもの食べたかなあ、どうしたんだろ。

「なんでお腹壊したんだろうね。」
心配して聞いてみたら、思いもよらない答えが返ってきた。

「きのうサニー(福岡市の大手スーパー)でアメリカンチェリーを買って、ひとケース全部食べたけど、それが腐れとったのかもしれん。」

ぷ、ぷぷぷぷぷ・・・・。

心で笑ってしまった。

ちぇ、ちぇり〜って・・・。
ふつう30歳過ぎの独身男が自分用にわざわざチェリーなんて買う?
30過ぎの独身男が大好きだからってひとケース一気に食べる?

子どもか。

しかも、腐れとったんなら食べ終わる前に気づくやろ。
どんだけチェリー好きなん?

って思ったけど、そんなふうにバカにして言うにはまだ早いフレッシュなカップルだったから「大丈夫?」と心配するふりをしておいた。
そのことを突っ込むタイミングを逃し、そのときから10年経った今もわたしはしっかりそのことを覚えていて、アメリカンチェリーを見るたびに心の中でニヤニヤしてきたのだった。

今回それをケンゾーに話したら「そうやったっけ? 俺、かわいいなあ。」だって。

自分のことを「かわいい」と言うアラフォーのケンゾーは歯磨き前にちゃっかりきょうのチェリーの食べ納めをし、「あしたいっぱいチェリー食べよう」と嬉しそうに言ってベッドに入った。

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わたしたちが泊まったのは2階のソファベッド。

泊まらせてもらっている家は外から見ると、こんな感じ。
シンプルでかわいい。

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ブダペストからおよそ20キロのセンテンドレは、田舎町だけど今ではベッドタウンになってるんだって。
確かにまわりには森や山が広がって、朝は近所のニワトリの鳴き声で目覚め、庭にはリンゴやプラムやチェリーが。

そう!
チェリー!!

わたしたちにはチェリーをお腹いっぱい食べるという任務が朝から待ち受けていたのだった。

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「真っ赤」という表現を超して「赤黒い」食べごろのチェリーがたわわになっている。
チェリーだらけ。
このままもぎとって、いっぺんに5、6個口に入れられるくらい。

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お父さんも朝起きて裸足で庭に出て、無言で食べ続ける。
朝ごはんがわり。

手を伸ばす。
チェリーをもぎ取る。
口に入れて噛んでジュワ〜。
おいしい!
種を飛ばす。

手を伸ばす。
チェリーをもぎ取る。
口に入れて噛んでジュワ〜。
おいしい!
種を飛ばす。

この繰り返し。

はしごに座ってコーヒー片手に贅沢な朝ごはん。

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手を伸ばす。
チェリーをもぎ取る。
口に入れて噛んでジュワ〜。
おいしい!

って感動しながら食べるのをやめられない。
何十個食べたかなあ。
100個くらい食べたかなあ。

手を伸ばす。
チェリーをもぎ取る。
口に入れて噛んでジュワ〜。
おいしい!
種を飛ばす。

この反復がだんだん惰性になってきて腕が疲れて感動が薄れてきたら、やめどき。

「ケンゾー、もういいやろ。」

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「とりあえず、いまはこのくらいにしといてやるか。」

チェリーを好きなだけ食べられるというだけで、ここセンテンドレに来たかいがあった。
でも、ホームステイをさせてもらっている手前、この街の見どころに行っとかないと。

お父さんとお母さんが観光地として「シカンゼン」という場所を勧めてくれた。
街の外れの広大な敷地に、ハンガリーの昔ながらの家が建てられている野外民家園。
日本でいうと、「忍者村」とか「江戸村」とか「明治村」とかそんな感じかな。
お父さんが出勤途中にそこまで車で乗せていってくれた。

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敷地内にはこんなちょっと昔の列車が走っていたり、伝統的な家屋の中に入れば昔の人たちの生活雑貨が展示されていたり、昔の伝統工芸の実演を見たりできるらしい。

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あんまり惹かれなかったけど、わざわざ送ってくれたし入ってみようかって思ったら、ちょっとのぞくには高すぎる入場料。
わたしたちは入らないことにした。

カウチサーフィンでは受け入れ側とホームステイする側でこころのすれ違いが起きることがある。
それは、受け入れ側が「せっかく来てくれてるんだから自分の街の観光地のすべてを紹介しなきゃ」って思ういっぽう、ホームステイする側は「毎日いろんな観光地を見ているし、そんなにたいした観光地じゃないなら行かなくてもいいなあ。入場料もきりがないし、厳選しないと。」って思ってしまうこと。

実際、歓待を受けるイランなんかではそうで、出会ったカウチサーファーたちも「泊めさせてもらって宿代は浮いてるんだけど、それ以上に観光地での入場料がかさんでほとんどお金が残っていない。」と嘆いていた。

相手の気持ちがわかるし、とてもありがたいからこそ、「行きたくないです」ときっぱり断れない。
スマートに断れればいいんだけど・・・。

イクエとケンゾーは中に入ったことにして、駐車場の木陰で時間をつぶした。

「チェリーが食べたいよー。
 あのまま家にいればチェリーが食べられたのに・・・。」
とチェリーのことしか考えられなくなったケンゾー。

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チェリーを夢見て、1時間半くらい時間を潰した。

「どうする?
 旧市街にバスで移動して街を観光する?
 それとも歩いて家に戻ってみる?」


「家に戻れば、チェリーが食べられるねえ。」

「でも、家に誰もおらんかもしれん。
 玄関に鍵がかかっとるかもよ。」


「家に入れんでも庭でチェリー食べとけばいい。」

「でも、表の門に鍵がかかっとったら庭にも入れんし、
 チェリーも食べられんよ。」


わたしたちはバスで旧市街へと移動した。

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旧市街は半径400メートルほどでこぢんまりしている。
でもそんな狭い範囲に7つの教会があり、美術館やギャラリーがたくさんあって街歩きが楽しい。

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ブダペストから日帰りで遊びに来るハンガリー人も多いんだって。
カフェ巡りやギャラリー巡り。
関東で言う鎌倉みたいな感じで、たしかにデートコースにはちょうどいいかも。
鎌倉と比べたら規模は小さすぎるけど。

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ハンガリーって首都のブダペストと地方の街では全然おもむきが違う。
どちらも古い建物があって歴史を感じさせるんだけど、地方の街の方が断然かわいい。
ブダペストにはない素朴さがあって、あたたかみがある。

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波打った屋根に薄い瓦、半円の窓。
絵本の家のモデルになりそう。

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この建物もかわいい。
壁も屋根の色も温かいし、四角や三角を多用した造り。

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単なる観光地じゃなくて、ちゃんと旧市街では地元の人も暮らしている。
生活に不可欠な銀行は、いちばん賑わう広場に面している。
こじんまりとして、小さくて、でも美しい建物。

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かなり老朽化している、この黄色い建物は郵便局。
ラッパのマークが目印。

ハンガリーだけじゃなくて、ヨーロッパでは郵便局のマークとしてラッパがよく使われている。
その昔、郵便を乗せた馬車が町の広場に着いたときに、ラッパを吹き鳴らして人々に到着を知らせたことからラッパが郵便のシンボルになったんだって。

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シンプルだけど緑の縁取りがかわいいポスト。

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外食は高いから、ランチはいつもスーパーでパンやチーズ、ピクルスを買って外に腰かけて食べるイクエとケンゾー。
でも、たまにはちゃんとレストランで食べよう。
とくにこんなカフェ巡りやギャラリー巡りを楽しむ街では。

注文したランチセット。

ケンゾーはハンガリー料理を代表するグヤーシュ

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牛肉と野菜を、たっぷりのパプリカとともに煮込んだスープ。

イクエが頼んだのはパラチンタ
パラチンタとはクレープのようなもの。
クリームやジャムが入ったデザート系もあるけれど、こんなふうにお肉や魚が入ったおかず系パラチンタもポピュラー。

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イクエの後ろに座っている女性は、日本人グループのひとり。
ブダペストから車で30分ぐらいの距離にあるセンテンドレは、ツアー客も立ち寄る観光地。
日本からのツアーでここを訪れたおばさまたち5人ぐらいがここでの自由時間にこのレストランでアイスコーヒーを注文。
20分くらいここでゆっくりして出て行ったんだけど、その間の会話がずっと「お会計をどうするべきか」だった。
グループのうちの1人が会計係を担当しているようで、封筒2つにお札と小銭をわけて入れて持ち歩いている。
そこからみんなのお金を一括して支払うようにしているみたい。

テーブルにつくなりまずは「チップを払うかどうか」についてみんなで議論。

「さっき添乗員さんは必ずしも払わなくていいって言ってたわよ。」
「でもちょっとぐらいは払わないといけないんじゃない。」

意見が分かれていたけどとりあえず払うことに決定。
そのあとはいくらチップを払うかについての話し合い。

「アイスコーヒ5杯でXXフォリントだから、
 このお札で支払えばおつりはXXフォリント。
 そのおつり全部を渡した方がいいのかしら。」

「いや、それはちょっと多過ぎじゃない?
 チップを含めてキッチリ出した方がいいかもよ。」


会計係にまだお金を渡していないおばさまもいて、アイスコーヒー1杯分XXフォリントをユーロか日本円で会計係に支払うならいくら渡せばいいのか、みんなで一生懸命計算していた。

肝心のアイスコーヒーを優雅に味わうでもなく、最初から最後までずっとアイスコーヒー代の話で盛り上がっていた。
これじゃあ、アイスコーヒー代について話し合うためにアイスコーヒーを飲みにきたようなもん。
でもケンゾーはおばさまたちの会話を盗み聞きしながら「かわいいねえ。いかにも日本人っぽい。」って言って笑っている。
たしかに。

まわりの人からすると「せっかくレストランでくつろいでいるんだから」って思うかもしれないけど、日本人ってまったりするのが苦手で先のことを計画立てて安心したいんだよね。
その気持ちわかる。
封筒にきっちりお金を入れて、みんなでちゃんと割り勘する。
そして今後の計画を、あれこれ考えてみんなで納得できる答えを出す。
まじめというか律儀というか。

外国人だったら、それぞれ好きな飲み物を頼んで「とりあえずここはわたしが払っとくね」って適当に誰かがお金を払う。
仮にそのあと自分の飲んだ分の額を、払った人に返すことになったとしてもチップのことまで考慮されない。
適当が許される。

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「日本人はせせこましいよ。」って思われるかもしれないけど、でもそれでいいのだ。
というか、そういう行為やプロセスを楽しんでいる。

おばさまたちもレストランにいる間、アイスコーヒー代の話しかしていなかったけど、その話はとても盛り上がっていたし、楽しそうだった。

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「そろそろ戻ろうか。
 チェリー食べんと。」

ケンゾーにとってはチェリーを好きなだけ食べられるという夢のような環境。
わたしもチェリーが特別好きってわけではないけれど、ここのチェリーはほんとうにおいしい。

でも、じつは問題が発生していた。
それは、わたしがチェリーの食べ過ぎで、お腹がゆるくなっているということ!
はっきり言えば、「下痢」

チェリーの食べ過ぎで下痢になったケンゾーのことを10年来こころの中で笑ってきたけど、まさか自分がそうなるとは。

でも、多少下痢になったとしても、おいしいチェリーを好きなだけ食べられるというチャンスはもうこの先ないんじゃないか。

下痢を治すのを選ぶか。
チェリーを選ぶか。

もちろん、チェリー!

こうしてこの家に滞在した3日間で、ふたりで500個以上はチェリーを食べた。

ケンゾーにとっては夢が叶ったひとときだった。
そしてわたしにとってはチェリーが原因で自分も下痢になり、10年来ずっと笑い者にしていたケンゾーのことを笑えなくなってしまった歴史的な日であった。

あれから2か月経つけれど、ケンゾーはいまでも思い出したようにつぶやく。

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「あ〜、またあの家でチェリー食べたいなあ。」
「冷凍保存してもってきとけば良かった。」
「15センチくらいの小さな鉢植えのチェリーの木があって、
 持ち運べたらいいのになあ。
 毎日10個ずつくらいでいいけん実をつけてくれれば・・・。」

もうその夢は叶わない。

でも、下痢になることさえ気にしないなら無限にチェリーを食べられるという夢のようなひとときを、人生で一回でも味わえた幸せをかみしめ、これからも生きていこう。
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