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訪れた国は78カ国
旅した期間は1257日
2016年2月14日に帰国!
プロフィール

ケンゾー   イクエ


2007年10月 結婚
2012年09月 世界旅行に出発

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持ち主のわからぬ旧ソ連の団地に泊まる

2013.08.29 06:16|タジキスタン☞EDIT
11時間寝てイクエから「赤ちゃん?!」と言われたケンゾーです。

居心地悪いし値段は高いしでまったくいいところがないアドベンチャーインはとっととおさらばだ。
タジキスタンのハイライト、パミールへ向かうことにしよう!
もちろんバカ高いアドベンチャーインのチャーターなんかじゃなくて、地元の人たちが利用する乗り合いワゴンで。

バックパックを背負って宿の外に出る。
まだ朝の7時前なのになんだか外は賑やかだ。
紙袋を手に提げた子どもたちが周囲の家を順番に回っている。
家の人たちは子供たちにお菓子をあげているようだ。
なんだかハロウィーンみたい。

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あー!イードだ!
きのう1か月間のラマダン(断食月)が終わったんだ。
きょうから数日間お祭りなんだね。

子どもたちはみんな笑顔で楽しそう。
ラマダンって子どもも断食するのかな?
紙袋の中を見せてもらったらお菓子に混じってゆで卵が入ってた。
これはべつに嬉しくないよね。

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街中は祝日モードで交通量が少ない。
ひょっとしたらパミールへ行く乗合いワゴンも少ないかもしれないな。
すこし手間取ったけれどなんとか乗合いワゴンの溜まり場までたどり着いた。
やっぱりちょっと活気がない気がするなあ。

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ここでケンゾーとイクエは決断をしなければいけない。
どんな決断かというと、『今日どこまで行くのか?』ということ。
ここドゥシャンベからパミール入りするならホーログという街が拠点となる。
だけどドゥシャンベからホーログまでスムーズにいっても15時間はかかるんだな。
ほかのひとのブログを見ると20時間、最長で24時間って人もいた。
ホーログまで約610kmなので距離が長いって訳じゃない。
それだけ道が悪くて過酷、トラブルも多いってことだ。

20代で気力も体力もあり余ってるなら耐えられるとは思うけど、イクエは33、ケンゾーにいたっては38、来月には39歳になる。
果たしてそんなミドルなふたりがそんな過酷な移動に耐えられるだろうか。

ホーログまで行く途中にカライフムという街がある。
今日はとりあえずそこまで行って1泊するという『刻み作戦』のほうが無難なんじゃないか。

カライフム

決断はとりあえず棚上げし、料金だけ聞いてみることに。
ホーログ行きのランクルやパジェロがずらっと並んでいる。
料金は1人300ソモニ(約6300円)、値下げの余地はなかった。
現地の人も同じ料金のようだ。

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つづいてカライフム。
「カライフム行きの車はあっちだよ」と言われて行った先に1台の車が。
ちっちゃ!
え?ランクルとかパジェロやないと?
しかもカライフム行きはこの1台のみ。
選択の余地なし。

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ちなみにこの車トヨタのRAV4なんだけど、岩手県の大船渡出身だった。
同じ岩手の陸前高田でボランティアしてたときは、大船渡にもよく行ってた。
大船渡のみなさーん、元気ですか!!
そろそろ秋刀魚の季節ですよね。
ああ~、秋刀魚の塩焼き食べたい~。

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このドライバー、けっこう歳いってるからぶっ続けで15時間とか20時間とか運転するのがもうキツいんだろうなあ。
カライフムまでは180ソモニ。
ちなみにカライフムからホーログまでは150ソモニなんだそう。
ダイレクトでホーログに行くよりも30ソモニ(約630円)余計にかかることになる。

さあどうしようか?
長い移動を根性で耐えて1回で終わらせるか、2回に分けて辛さを分散させるか?
イクエはホーログまでのダイレクト移動に耐えられる自信がないみたい。
たしかにさっきから出発していくホーログ行きの車の乗車率がとんでもない。
8人乗りの車にヘタしたら12人くらい詰め込まれている。
座席は前向きなのに、なぜか人が横を向いてたり後ろ向きだったり。
ちゃんと1人に1座席あてがわれるんだったら耐えられなくもないけど・・・。

けっきょくそこまで根性だして急ぐ必要もないだろうということで、カライフムで1泊することに決定。
カライフム行きのおっちゃんの車は定員5人。
今の時点でカライフム行きの希望者はケンゾーとイクエと男性1人。
あともう1人集まれば出発できる。
ぼくらに出来ることは、ひたすら待つのみ。

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ダメだー!ぜんぜん人来ないよー!!
きょうは祝日だからあんまり移動しないのかなあ。
しかももう1人の男性はどっかいっちゃったし。
もう12時過ぎ、待ちはじめて4時間経っちゃったよ。

おっちゃんが「セヴォードニャ ニェット(今日はない)」と言ってきた。
いやいや、おっちゃんそれは困るよ。
もうあのアドベンチャーインには戻りたくないよ。
「ガストーニッツァ ニェット(宿がない)」と返すと、ちょっと考えて車を出した。
どこかホテルに連れて行ってくれるのかな?

走ること10分。
白い建物の前で車が止まる。
ここがホテル?
中から出てきた人とおっちゃんは顔なじみのようだ。
おっちゃんの家?


おっちゃんに手振りで車から降りるように促される。
ここに泊めてくれるんだと思い、トランクのバックパックを降ろそうとすると「ノーノーノー」と制止された。
どういうことなんだ?
とりあえず部屋の確認だけしろってことなのかな?

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わけが分からずおっちゃんのあとについて建物の中へ。
いつの間にかおっちゃんはムスリムがよく被っている帽子を被っている。
部屋の中に入ってビックリ!
ズラーッとごちそうが並んでいる。
そして「食べろ」だって。

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あー、ここでラマダン明けのお祝いをしてたんだ。
とりあえず腹ごしらえをしろってことなのかな。
おっちゃんの家なのか誰の家なのか分からないまま、黙々と食べる3人。
ロシア語がもうちょっと喋られたらなあ。

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食べ終わったら、よし行くかって感じで席を立つおっちゃん。
まあ予想はしてたけど、ここが宿じゃあなかった。
助手席にもう一人おっちゃんが乗ってきて、4人で出発。
つぎはどこに行くんだろう?

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しばらくして着いたのは団地。
しかもかなりの年代物。
いかにも旧ソ連時代に建てられましたって感じ。
ここがおっちゃんの家なんだろうか。
でもまたしても荷物は車に置いておけと言われる。
今度はなんなんだよう!

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おっちゃん2人に連れて行かれた部屋は、ほんとにただの団地の一部屋だった。
しかもかなり汚い。
電化製品や家具があるんだけど、かなりの間放置されてたような雰囲気。
居間のテーブルの上には汚れた包丁やグラスが散乱している。
夜逃げのあとのような・・・。

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おっちゃん2人はなにやらトイレと格闘中。
しばらく使ってなかったからか、水が流れないようだ。
これはたぶん、ここで寝ていいよっていうことなんだろう。

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でも確証はない。
おっちゃんはちょっと出かけてくるって感じで外にいってしまった。
う~ん、どうしたもんかな。
この部屋はいったい誰の部屋なんだ?

待てども待てどもおっちゃんは帰ってこない。
やることといったらブログを書くか昼寝しかない。
昼寝をしようと思ったら布団にノミがいた!
テンションだだ下がりだよー!
なぜか布団は大量にあるのでなんとなくノミがついてなさそうな布団を選ぶ。
まあまったく根拠はないけど。

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けっきょくおっちゃんは4時間後に帰ってきた。
そして同じ団地に英語が喋れるおばちゃんがいていろいろな謎が解明。
●おっちゃんはホーログの先のイシュコーシムに家がある。
(しかしこれは誤解で、後日イシュコーシムではなくカライフムだったことが判明)
●この部屋はおっちゃんがドゥシャンベに来たときの寝床として使っている。
(でも結局、誰の家かわからずじまい)
●今夜はここに3人で寝る。
●明日、カライフムを目指す。朝5時に家を出る。


なるほどやっとすべてがクリアになった。
そういうことなら今晩お世話になりまーす!
お腹が空いたのと、ネットをしたかったのでファストフード店へ。
よし、明日リベンジだ。
いざカライフムへ!

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このとき、ケンゾーとイクエは知る由もなかった。
真夜中におっちゃんに叩き起こされて、荷物をまとめることになることを・・・。

なかなかパミールの敷居は高いぞ!
つづきは明日!