すっぴんのまま鏡をふと見たら自分の老け方にビックリして、きのう急いで顔パックをしたイクエです。
ケンゾーいわく「旅に出てお互い老けたけど俺は髪にきていて、イクエは肌にきている」そうです。
リッチカントリー・ドバイ。
ドバイっていうと何をイメージしますか?
高層ビルや高級ホテル、ビーチリゾート、現実離れした夢のような生活。
でも、そんなドバイでも人々は日常生活を送っている。
きょうはそんなドバイの日常をお伝えします。
ドバイの中心部に流れる川、ドバイクリーク。
この川を境にドバイはふたつの顔をもつ。
アップタウンとダウンタウン。

世界一のタワー「ブルジュハリファ」や7つ星の超高級ホテル「ブルジュアルアラブ」、世界最大のショッピングセンター「ドバイモール」があるのはクリークの南側の方。
「バールドバイ」と呼ばれている。
いっぽう北側は「デイラ地区」と呼ばれ、外国からの出稼ぎ労働者が住んでいる。

クリークには渡し船が行き交っている。
イクエとケンゾーのホテルはバールドバイ側にあったので、歩いて川岸まで行き、渡し船でデイラ地区に行くことにした。
川向こうに行くのに、運賃1DH(約28円)。
リッチカントリー・ドバイとはいえ、庶民の足は手頃な値段設定。
地元の人たちに混じり、船の上からドバイの街並みを眺める。


デイラ地区の川岸には、今にも沈みそうな木造の船がたくさん係留されている。
大荷物を積めるだけ積み込んでいる。
船は今にも沈みそう。

船に積んでいるのは、冷蔵庫や洗濯機などの電化製品。
ソファなんかの中古の家具。
どこに運ぶのか聞いたら、イランなんだって。
一晩で着くみたい。
物であふれたドバイの人たちが捨てた電化製品や家具はまだ使えるから、隣国に運んで再利用されるんだろうな。

クリークの南側に比べたらデイラ地区は高層ビルの数は少ないけれど、それでも立派な道路が整備されていて真新しい建物が多い。

ロータリーの真ん中には時計塔。
アラビア数字の時計に、違和感というか新鮮味を感じる。


文字盤だけでなく、時計の上のロゴに思わず「おぉぉ〜」と声をあげる。
高級ブランド「オメガ」。
さすが、リッチカントリーだけあるわ。
ドバイには「スーク」と言われる市場、商店街がある。
香辛料を売る「スパイススーク」。
布や織物を売る「テキスタイルスーク」。
そして、有名なのが金のアクセサリーを売る「ゴールドスーク」。
何百もの貴金属店が軒を連ねる。
こんなにいっぱいあって、需要はあるの?って思うんだけどあるんです!


地元の人たちが次から次にお店に入っていっては品定め。
「ちょっと金でも買いに行きましょうか」って気軽な感じでショッピングを楽しんでる感じなのだ。
やっぱり、お金持ちなのね〜!!


ドバイの人口の8割から9割が外国からの出稼ぎ労働者と言われている。
むしろ生っ粋の「ドバイ人」は少数派。
こういうところでショッピングを楽しんでいたり、高級車に乗っていたりする人たちのほとんどがイスラムの衣装に身を包んだ「ドバイ人」。
オイルマネーで潤うUAEの人たちはお金持ちだ。
(とはいっても、ドバイでは数年後に石油が涸れるそうです。
なのでドバイは今、石油に依存せず観光業で潤うことを目指している。)
金持ちドバイ人がショッピングを楽しむ「金のスーク」のすぐ隣には団地のような建物が並んでいる。

きっと、外国の出稼ぎ労働者がこういうところで暮らしているんだろうな。
彼らがここで手にする給料は彼らの故郷の水準に比べたら高いんだろうけど、ドバイの物価に比べたらきっと低賃金。
ここで暮らすのは楽ではないと思う。
狭い部屋に大勢で共同生活をして雑魚寝をして。
きっと生活費を安く抑えて、コツコツお金を貯めて一生懸命、家族に仕送りしてるんだろうな。

リッチカントリー、ドバイ。
そこに住む大金持ちのアラブの人たち。
そして、その国を支える出稼ぎ労働者たち。
南北を隔てるこの川のように、両者の暮らしには大きな隔たりがある。

たった数十年前は、ここに大きな街なんてなかった。
漁民や砂漠の民として生活していたアラブの人たち。
今のドバイを見ていると、少し前のドバイの様子が想像できない。
ドバイクリークの川岸には、伝統的なアラブの街並みが再現してある。

昼も夜もあまりここに来る人はおらず、ひっそりとしている。
ドバイの過去みたいに、まるで忘れられた存在のように。
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