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2016年2月14日に帰国!
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ケンゾー   イクエ


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2012年09月 世界旅行に出発

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日本人が上海で爆買い

2017.06.21 15:17|中国☞EDIT
夫と体感温度が違って困っているイクエです。
家でわたしは長袖を着てても寒いのに、ケンゾーは半袖でパンツ一枚で「暑い暑い」と言って窓を開けたがります。
お互い合わせようと服で調整しているけど、それでもわたしにとっては寒いしケンゾーにとっては暑い。
どうしたものかな。

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イクエとケンゾーは上海には初めてやって来た。
トランジットだけではもったいない。
次のフライトは明日の早朝。
ということで、1日だけ上海観光することにした。

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上海の緯度は鹿児島と同じくらいだけど、冬の寒さは鹿児島よりも厳しい。
夏も蒸し暑いし、広い中国の中でけっして過ごしやすい気候ではない。
にもかかわらず、海に面した上海は中国最大の都市となっている。
人口は2400万人を超え、いまも増え続けているんだそう。
上海は、勢いのある世界都市。

そんな勢いよく発展している上海には、きらびやかで派手で変な形の建物があちこちにある。

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日本に爆買いをしに来る中国人だけど、その中でも上海人の占める割合は多いんじゃないかと思う。

上海ってお金持ちが多いイメージがある。
国際都市だから英語を話せる人も多そうだし、海外旅行を好きな人が多そう。
実際、都市部と地方に格差を作り、都市部の人に優遇措置を施している中国政府。
上海人には外国への観光ビザを取りやすくしているらしい。

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でも、きょうはわたしたちがこの上海で爆買いをするつもりだ。
軍資金は10万円。

結局、この日までにロストバゲージした荷物がわたしたちのホテルに届くことはなく、また発見されたという連絡もこなかった。

なくなったバッグに金目のものは入れていなかったし、この場に及んで旅を続けるためになくてはならないもので手に入らないものはなかった。
必要な物は買い換えれば事足りる。

ただ、ベネズエラで買ったコーヒーやメキシコでロロからもらったカヘタ(ヤギ乳のキャラメソース)、最後にお土産をと思ってロサンゼルスのスーパーで買ったお菓子が気がかり。
無事にロストバゲージした荷物がわたしたちの元に戻って来てくれたらいいけど、届かなければお土産がほとんどない。

しかも、ベネズエラでたくさんのお土産を買って実家に郵送したけれど、半年経っても実家には届いていないんだよね。
このベネズエラの荷物は半ば諦めている。
政情が不安定な国だし、経済が破綻しているのでどこかで盗まれたのかもしれない。

そうなると、お世話になった人や日本で待ってくれている人たちに何もあげられない。

でも、今は軍資金10万円で「当座の旅に必要と判断される必需品」を買うことを考えよう。

ショッピングをするなら、上海の銀座とも言える南京路に行くといいらしい。
歩行者天国になっていて、両脇にはデパートや有名ショップが立ち並んでいるのだそう。

テレビの真横に便器が置いてある変なホテルを出発し、昨日の教訓から路線バスに乗ってメトロの駅へ行き、いざ南京路へ。

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ここでなら何でも手に入りそう。

政府がネット規制をしている中国。
Google、Facebook、YouTube・・・裏技を使わないと見られない。
わたしたちも中国を旅していたときは、このFC2ブログも規制の対象だったのでブログをアップするのに苦労したし、東チベットを旅するために地図を見ようとしたけどチベット関連の情報は遮断されていた。

とはいえ、アップルストアの南京東路店は大盛況。
これほど世界中でインターネットが普及している今、もはや中国政府の規制にも限界がきている。
これからどんどん中国も自由になっていくんじゃないかなあ。
そう期待したい。

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せっかくのチャンス。
特にトランジットで立ち寄る上海で予定していたこともなかったし、きょう一日は爆買いだ。

その前にまずは腹ごしらえ。

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食の天国、中国!
わたしたちはこの時を待っていた。

安くて量が多くて、何を頼んでもハズレなし!
中国の食堂はイクエとケンゾーにとって、心踊る場所なのだ。

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旅をしていて「どこの国の料理が一番おいしかった?」とよく質問された。
迷いなく答えるのがスペインと並んで「中国!」。

米に合う料理、野菜たっぷりの料理、醤油っぽい味付の中国料理は日本人のイクエとケンゾーの胃袋を掴むのだ。

でも旅の途中で出会った日本人夫婦が「中国が一番、食においてダメだった。苦痛だった。だって全部の料理が脂っぽいんだもん」と言っていた。
その夫婦はどっちも中国の料理がダメ、わたしたちはどっちも大好き。
だからよかった。
食生活を同じにする夫婦は味覚も似てくるのだろう。
パートナーと旅をする上で味覚が同じというのは、とても大切なことだと改めて思った。

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中国の食堂で出されるものは、材料も料理法もシンプルで、注文してすぐに出てくる。
それなのに、なんでこんなにおいしいんだろうか。

私とケンゾーが大好きなのは、ナスのピリ辛炒め。
ふたりの大好物だから、やっぱり味覚がいっしょだね。
たいていの食堂にあるメニュー。

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ナスが柔らかく、味が染み込んでいる。
甘くて辛くて、ご飯が進む。
簡単な料理だけど、この味は真似できない。
あの、火力が強い業務用コンロと中華鍋だから出せる味なのかな。

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湯気立ち上がる点心も、おいしいねえ~。
中国にいると、自分の胃袋に限界があることが残念でしかたがない。

お腹を満たして、いざショッピング。
それにしても、日本で見られる中国人の爆買いは、本場でも行われていたなんて。
通りには人、人、人。
紙袋をいくつもぶら下げた家族づれやブランド店に入っていくカップル。
お店の中も大混雑。

こんなに景気がいいの?

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このときは中国の旧正月、春節の時期。
日本でもお正月の初売りではデパートやショッピングセンターが混雑するように、今が特別なのだろうか。
それとも時期に関係なく、こんな感じなのか。
だとしたら、中国の勢いはすごい。

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歩行者天国のこのショッピングエリアには、日本でお馴染みの店も多い。
GAPやFOREVER21・・・。

イクエとケンゾーはH&Mやユニクロで、服や下着、靴下を調達。
売ってある商品は日本の店頭に並ぶものとほぼ一緒。

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中国の方が物価が安いにもかかわらず、ユニクロは日本の方が安い。

ハイクオリティー、ハイセンス、そしてハイプライス。
それが中国のユニクロなのだ。

日本では安いイメージのユニクロだけど、中国ではおしゃれで本物志向の人たちが好むブランド店とも言える。

場所を変えて他のショッピングエリアに行って、化粧水や髭剃りなども購入。
そしてバッグそのものがなくなっているので、バックパックまで買った。
まさか旅の最後にバックパックを新調するなんて、3年5か月の旅を終えピカピカのバッグパックで帰ることになるなんて思ってもいなかった。

使ったお金は日本円で7万円あまり。
後日、全額保険会社から振り込まれた。
10万円ギリギリまで買えばよかったかな。

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余裕があればショッピング以外に観光も、なんて思っていたけれどショッピングに慣れてないイクエとケンゾーは7万円分も買うのに丸一日かかってしまった。

観光は次回にとっておこう。

上海の街にそびえる、凝った近代的な建物は夜になるとライトアップされて、いっそう華やかになる。

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いかにも中国らしい建物のライトアップを見たければ、豫園商城へ。
お土産やさんやレストランがひしめくショッピングエリアだけれど、一つ一つの建物が豪華絢爛。
夜に行くと金色にライトアップされていて、建物群に圧倒される。

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買い物目当てじゃなくても、行く価値はあるところ。
これぞ、中国的美意識。

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しかもちょうどこのときは春節だったから、春節用のイルミネーションが出迎えてくれる。
日本のクリスマスのイルミネーションとは全然違う趣き。
カップルでロマンチックな気分に浸るのには向いてないけれど、家族や友人でワイワイ訪れると楽しく明るい気分になる。

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明日はいよいよ最後の国、韓国へ。
あっという間の上海滞在。
締めはやっぱり、イクエとケンゾーが心踊る中国料理。

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多くの人たちで賑わっているここは、お皿に盛られた料理を自分で選ぶバイキング形式。
と言っても食べ放題ではなく、学食や社員食堂のようにトレーに好きなものを載せたら最後に精算するシステム。

目の前に現物があるから、いつものようにメニューを見て漢字からどんな料理か推測して注文し、たまに予想外のものが来てしまう、ということもない。

色あざやかな野菜、肉に海鮮。

上海蟹もおいしそう!

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山椒が効いて、舌がピリッとする四川料理もクセになるおいしさだったけど、やっぱり海に面した地域の料理は食材が豊富で、あれもこれも食べたくなる。

ああ〜、胃袋が三つくらいあったらなあ。

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でも、空芯菜の炒め物は外せないし、本場の点心に舌鼓を打ちたい。
それに、サザエのような真っ黒い貝も気になるなあ。

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まあ、でも一番気になるのは、おっぱいにストローが突き刺さったようなこれだったけれど。

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中から滲み出る肉汁とスープをこぼさないように、上手に食べる。
それが、中国の点心を食べる時の注意点。
なら、いっそのことストローを突き刺して、最初にチュチュっと吸ってしまえ、という合理的な発想。

でも・・・。
最初に中のスープを吸ってしまったら、ふっくらアツアツジューシーな点心ではなく、カピカピの点心になってしまった。
残念。

お腹を満たして、さあ明日の早朝のフライトに備えて宿に帰ってぐっすり眠るとしよう。
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バックパッカーにとってロストバゲージは・・・

2017.06.15 10:21|中国☞EDIT
膝の曲げ伸ばしが辛いイクエです。
夫からは「グルコサミンを飲んだほうがいい」と笑いながら言われていますが、夫も膝と腰を痛めています。
毎日ストレッチしたほうがいいのかなあ。

夜、まりねえとだんなさんに見送られてロサンゼルス空港から飛行機に乗ったイクエとケンゾー。
ロサンゼルスから上海までのチケットは、1人およそ4万8800円。
安いチケットを取ったので、シアトルで乗り換えないといけない。
乗り換え時間が5時間ほどあるので、一旦空港を出てシアトルの街をちょっとだけ観光しようと思っていた。

シアトルの観光地は思い浮かばないけれど、シアトルと言えばイチローも活躍していたシアトル・マリナーズ。
それに、大手コーヒーショップのシアトルズベストコーヒー。
さらにスターバックスもシアトルが発祥の地なんだって。

スターバックスの一号店はちょっとした観光名所になっているらしい。

コーヒーは好きだけど、スターバックスはそんなでもないわたしたちも、せっかくだから一号店で優雅にコーヒーを飲んで朝食を取ろうと思っていた。

そんな計画を立てていたけれど、わたしたちのトランジットでは空港の外に出られないようだった。

だったら、こうするしかないよねえ。

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これまでの3年5か月の旅行中、何度空港で寝泊まりしただろうか。
宿代を浮かせるため、あるいは夜間に街まで移動したくないため、単に乗り継ぎ時間が長いため。

先進国アメリカの大きな空港でも、堂々と椅子に寝そべってイビキをかいている人たちが大勢いることになんだかホッとする。

成田でもこうなのかな。

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さて、ここから乗るのは海南航空という中国の航空会社の飛行機。
初めて乗る飛行機会社。

大きな荷物はイクエとケンゾー、一つずつロサンゼルス空港で預けてきた。
シアトルで乗り換えるけど、そのまま上海まで運んでくれるということだった。

ロサンゼルスからシアトルまでの飛行機は別の航空会社だった。
会社が違っても提携しているから、荷物を載せ替えてくれて目的地まで運んでくれる。
けど、ちょっと不安になる。

でも、今までもこんなケースでちゃんと目的地の空港に届いていたから心配することでもないんだろう。

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機内食を食べて、映画を見て、仮眠して。

3年5か月かけて大移動をしてきたのに、あっという間にアジアに舞い戻った。

PM2.5が心配だったけど、上海の空港の上には青空があった。

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早くホテルに移動して、おいしい中華料理を食べたい。
喜び勇んでいたのに、ベルトコンベアーの前で待てども待てどもイクエの荷物がこない。
ケンゾーのは来たのに。

「まさか、ロストバゲージじゃないよね?」
「ここまで来て、最後に?」

ロストバゲージは珍しいことではないけれど、今までわたしたちはその経験をしたことがなかった。

ベルトコンベアーの前からはどんどん人が少なくなっていく。
そして、ついにはわたしたちだけ。

「どうしよう」
「あそこに行くしかない」

わたしたちは荷物の相談窓口に行った。

上海空港の職員は英語がペラペラかと思っていたら、全然そんなことがなくて、意思の疎通が結構大変だった。
ようやく英語ができるという女性職員がやって来たけれど、彼女の英語も拙くて、時間をかけてどうにかこうにかロストバゲージの手続きをすることができた。
荷物が上海に届けられていないのは確か。
ロサンゼルスで飛行機に乗せられたものの、乗り換えのシアトルでどっかに行ってしまったのかもしれない。

今はもう夕方。
明後日の早朝には、上海を出発する。
上海にいる間に、無事に荷物はわたしたちの元にやってくるのだろうか。

上海から韓国のチェジュ島へ、チェジュ島で1泊だけして飛行機で釜山へ、そしてその日に釜山から博多港へ。
安い飛行機と、最後は船で帰国するということにこだわった結果、こんな複雑なルートになったけど、さて、荷物はわたしたちにどこで追いついてくれるのか。

これまで何度も飛行機に乗ってきたけどロストバゲージになることはなかったし、長距離バスでトランクに預けた荷物が誰かに盗まれるということもなかった。
3年5か月旅をしてきて、こんな被害に一度と言わず二度も三度も遭うことはおかしくないはずなのに、今まで一回もないのは不思議だね、なんてふたりで話していたのに。
まさか、最後の最後でね。

荷物がどこにあるかわかったらとりあえずメールで連絡すること、そしてわたしたちの滞在先か帰国後なら日本の家まで届けてくれるという約束を取り付けて、わたしたちは空港を出た。

ベルトコンベアーの前で来ない荷物を無意味に待ち続け、ロストバゲージの手続きをしていたら、1時間以上かかってしまっていた。

街に出て少し観光でもできたらと思っていたけれど、もう夕方。
きょうは宿に移動しておとなしくするしかないな。

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でもわたしもケンゾーもロストバゲージに失望も苛立ちも感じていなかった。
ついにこんな時が来たか~という感じ。
そして、ラッキーという気持ちも。

なぜなら、海外旅行保険の恩恵を受けられるから!

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海外旅行保険は、海外での病気や事故、物を盗まれたときのために加入している。
でも、ロストバゲージでも保険が役に立ってくれる。
旅に出る前はそんなこと意識もしなかったけど、友達の旅人たちがロストバゲージで保険を上手に使っていて、いつかその時が来ればわたしたちも、と考えていたのだった。

その補償とは、ロストバゲージにあった場合、旅に必要なグッズを10万円以内なら買っていいというもの。
もちろん条件はある。
ロストバゲージしても○時間以内に荷物が届くのであればダメだとか、旅を続けるために当座の必需品と認められる物しかお金を出してくれないとか。
だから、規約を調べる必要はあるんだけど、旅友たちは「服や靴、洗面用具や化粧品なんかを買って領収書を提出したらお金が戻ってきたよ〜」と言っていた。

軍資金10万円なんて、節約派のバックパッカーからしてみれば、夢のような買い物になる。
くたびれたTシャツや穴の開く一歩手前の靴、使い込んだバッグ・・・。
それを買い換えるいい機会になる。

それにスケジュールなんてどうにでもなる、気ままなバックパッカーの旅。
荷物が届かないことで旅のスケジュールに支障が出て困る、ということもあまりない。

だから、バックパッカーにとってロストバゲージは、アンラッキーというより、ある意味ラッキーなことでもあるのだ。

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でも、悲しいバックパッカー。
予約している宿までは2キロ以上あり路線バスも走っているのに、荷物が一つなくなって軽くなったし、まあ歩いてみるかと歩き始めてしまった。

でも、これが案外遠い。
途中のバス停でバスに乗ればいいんだけれど、せっかくここまで歩いてきたのに、という気持ちもあって結局最後まで歩く羽目に。
アメリカからの大移動をしてきて疲労が溜まっているのに、これでさらに疲れてしまった。
ああ、大後悔。
3年5か月旅をしてきて、こんな後悔を繰り返してきている。

そしてようやく着いたホテルはJINQYUE99INN
ピンクの外壁の悪趣味な外観。

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この時期は中国の旧正月、春節。
ホテル探しに苦労するかなと思って、予約していた。
空港への送迎バスも運行されているから明後日の早朝の移動も楽なので、ここにしたのだった。

ダブルルームのトイレ・シャワー付きで、一室ふたりでおよそ1680円。

トイレやシャワーが共同ではないのが嬉しい。

でもこの部屋、違和感がありまくり。

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中国人の発想にはいつも驚かされる。

3年以上前、この旅の序盤で中国を旅したとき、公衆トイレに入るとドアや仕切りのない便器でみんな仲良く並んであけすけに用を足しているのを見て、中国人の便に関する意識はわたしたちとはまったく違うんだろうなというのは感じた。
一番嫌だったのは、ホテルの共同トイレでドアのない便器で私が大をしていたとき、入ってきた人と目があったこと。
しかも入ってきたのは男性。
だって、男女共同のトイレだったから。

ここまでくると、おおっ広げになんの違和感もなく用を足せる中国人に尊敬の念さえ感じてしまう。

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シャワー、便器、テレビ、後ろには窓。
カーテンでペーパーホルダーは隠れているし、便器とテレビの間にゴミ箱があってトイレ関連のゴミもこのゴミ箱に捨てることになっている。

服を脱ぎ着する脱衣所がないのは当たり前。

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部屋の床の排水溝を見つめていると、もはやわたしたちがきょう寝泊りする部屋は、トイレとシャワーが変なふうにくっついているベッドルームではなく、ベッドやテレビが置いてあるちょっと広めのトイレなんじゃないかと思えてくる。

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とは言え、このホテルの部屋、不便さはない。
ベッド脇にはライトがあり、電話もあって、電気ポットやコップ、お茶まで備え付けられていて、日本のビジネスホテルのような感じ。

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狭い空間にライトやテレビがあって不自由なく布団の上で過ごせる日本のカプセルホテルを、外国人バックパッカーたちが「ストレンジ!アメイジング!」と笑いながら言う。
このホテルはわたしたちにとってまさにそんな感じだ。

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この日は春節で、ホテルの周りの飲食店は夕方にはどこも閉まっていた。
かろうじて開いていたスーパーで、今夜の夕食を調達。

中国の安くてうまい食堂で本場の味に舌鼓を打つことを楽しみにしていたけれど、懐かしのつまみやスナック菓子、おいしそうなカップラーメンにワクワク。

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ベッド脇の電気ポットでお湯を沸かし、シャワー後の湯気に包まれたこの部屋で、ベッドに座って、便器を眺めながら今宵の晩餐としよう。
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