先週引っ越したイクエです。
手狭になったので、前住んでいたところの近くに移りました。
荷造り荷ほどきで忙しかったのですが、ようやく落ち着いてきました。
引っ越しのたびに断捨離をしてきたのに、物はたまっていくんですよね。
アメリカ最終日を迎えたイクエとケンゾー。
夜のフライトでロサンゼルスからシアトルを経由し上海へと向かう。
上海からは韓国経由で日本へ。
いよいよ最後の旅路。
夜まではまだ少し時間があるので、太平洋を臨む夕日のスポットへ。

静かな海。
空の色がこれから刻々と変わっていく時間。
日中は雲ひとつない晴れ渡る青空で、汗ばむ陽気だった。
まもなくやって来る夜を前に、空気が少しずつ冷え始めている。
海風が心地いい。

波に削られた断崖と灯台に西日が当たる。
静かで美しい景色に、心がスーッと落ち着いていく。
3年5か月の旅がまもなく終わろうとしているのに、不思議と高揚感も寂しさもそれほど感じない。
目の前の穏やかな景色がそうさせているのだろうか。

イクエがアメリカ本土に来たのは今回が4回目。
ケンゾーは2回目。
でも、アメリカのほんの一部しか見ていない。
広くていろんな人たちが暮らしていて、雄大な自然のあるアメリカ。
またいつの日か、来なくっちゃ。
そのときは、どんな形態の旅をしているのかな。

空の色が青からオレンジへと滲んでいく。
そんな空を飛んでいるのは、鳥ではなく・・・。
いいな〜。
楽しそう!
イクエとケンゾー、まだまだやり残したこと、やりたいことは山ほどある。

でもきっとそれは、旅を5年続けようが10年続けようが解消されることはないだろう。
だからこそ人生は楽しいのかもしれない。
未体験のことや未知のことがある方が、人生に満足せず生きる力になる。
自分がこんなに素直に旅の終わりを受け入れられるなんて、ちょっと意外だった。

最初は、この旅は2年ぐらいの予定だった。
2年も旅行し続けるなんて想像もできず、半年ぐらいで帰国することになるかもなーという思いもあった。
でもマイペスースなこの旅で、しんどさを感じることもなく、夫婦水入らずでいつのまにか日本に一度も帰らず3年が過ぎた。
日本にいる家族からは、いい加減に帰って来るように催促されていたけれど、まだ行ってない国、時間をかけてまわりたいこところはたくさんあって、お金さえ続くのなら4年も5年も10年もこのまま夫婦で旅を続けたい気持ちだった。
でも日本で社会人生活をそれなりに送っていて、結婚して完全なる自由人というわけでもなく、常識の枠組みの中で生活していたわたしたちは、完全に旅人になりきれないところがあった。
日本で待ってくれている人たちがいる。
ずっとこんなぐうたらな生活を送るわけにはいかない。
この旅はライフワークではなく、バケーションであり娯楽。
まだまだ旅をし足りない、なんて言っているとキリがない。
自分たちでどこかに根を張り、生計を立てていかないといけない。
いつもどこかでそんな思いを持ち続けていた。
いつかはこの旅を終えなければならない。
でも、その時を迎えた時、それに耐えられるかな。
そんな不安があったけど、旅の終わりをすんなりと受け入れられている自分たちがいた。
太平洋のこのずっと先に、わたしたちが帰るべきところがある。

海を一望できる展望台のような場所があり、そこに人々が集まっている。
双眼鏡で沖の方を見ながら、指差している人もいる。
何をしているんだろうか。

この辺りにはクジラやイルカがやって来るらしく、観測しているのだという。
コククジラと呼ばれる体長12メートルから14メートルのクジラが、今日は35頭も確認されていた。

「いた!あそこ」
「2頭いるわね」
そんな会話がなされて観測者たちは興奮しているけれど、素人のわたしたちにはよく見えない。
なんとなく海面に影ができている気はするけれど。

こんなところで「クジラおいしいですよ」なんて言ったら、ものすごく軽蔑されて説教されるんだろなあ。
「小学校のとき、給食で出ていました」なんて口が裂けても言えない。
ここではおとなしく、夕日を眺めていよう。

太陽が水平線に吸い込まれていった。
でも、夕焼けの美しさは日が沈んで終わり、ではない。
太陽が消えてしまうと、空は今日の最後の悪あがきかのように、雲をオレンジ色に染め上げていく。
ろうそくの火が燃え尽きる直前、最後にふわっと炎が明るくなるみたいに。

まだ、中国、韓国と残っているけれど、その二つの国はこの旅の1番目と3番目に訪問した国。
今回はトランジットのために立ち寄る程度。
だから今日が、実質的には旅最後の日のようなもの。
太陽が太平洋に沈むのをしっかり見届けて、旅の終わりを受け入れる。
図らずも、なかなかいい過ごし方になっている。
わたしたちと同じように、夕焼けに見とれている人がいる。
頭がとんがっている、特徴的なシルエット。

頭はどうなってるのだろうと思っていたら、個性的なヘアスタイルの持ち主だった。
すごく尖っている。

彼も夕焼けにたそがれて、何か思っていたのかな。
フライトは夜だったけれど、まりねえとだんなさんが空港まで車で送ってくれた。
ロサンゼルスの空港は、刻々と色が変わるモニュメントやUFOみたいな建造物があって、近未来都市みたい。



後ろ髪引かれながら、旅を打ち切るような気持ちで帰国するかと思ったのに、こんなに穏やかに最後を迎えられているのは、まりねえたちのおかげだと思う。
くつろげる日本の家庭のようなまりねえの家。
こういうの久しぶりだなあ、いいなあ、日本に帰りたいなあ。
そんな気持ちにさせてくれた。

本当に素敵な夫婦。
親戚のお姉さん、お兄さんみたいだった。

お土産に渡したグアテマラで仕入れたポーチとベルトを、しっかり愛用してくれていた。
もっといいものをたくさん買ってくればよかった。

今度日本で会うときは、おいしいものをぜひご馳走させてくださいね!
本当に本当にありがとう!!
まりねえが持たせてくれた夜食のおにぎり。

旅を終えることがあんなに不安だったのに・・・。
日本でどんな仕事に就けるかどうかも未定で、帰国後の白紙の生活があんなに怖かったのに・・・。
海苔で巻かれたおにぎりの味にホッとして、まもなく日本に帰ることが心待ちにさえなってきた。
手狭になったので、前住んでいたところの近くに移りました。
荷造り荷ほどきで忙しかったのですが、ようやく落ち着いてきました。
引っ越しのたびに断捨離をしてきたのに、物はたまっていくんですよね。
アメリカ最終日を迎えたイクエとケンゾー。
夜のフライトでロサンゼルスからシアトルを経由し上海へと向かう。
上海からは韓国経由で日本へ。
いよいよ最後の旅路。
夜まではまだ少し時間があるので、太平洋を臨む夕日のスポットへ。

静かな海。
空の色がこれから刻々と変わっていく時間。
日中は雲ひとつない晴れ渡る青空で、汗ばむ陽気だった。
まもなくやって来る夜を前に、空気が少しずつ冷え始めている。
海風が心地いい。

波に削られた断崖と灯台に西日が当たる。
静かで美しい景色に、心がスーッと落ち着いていく。
3年5か月の旅がまもなく終わろうとしているのに、不思議と高揚感も寂しさもそれほど感じない。
目の前の穏やかな景色がそうさせているのだろうか。

イクエがアメリカ本土に来たのは今回が4回目。
ケンゾーは2回目。
でも、アメリカのほんの一部しか見ていない。
広くていろんな人たちが暮らしていて、雄大な自然のあるアメリカ。
またいつの日か、来なくっちゃ。
そのときは、どんな形態の旅をしているのかな。

空の色が青からオレンジへと滲んでいく。
そんな空を飛んでいるのは、鳥ではなく・・・。
いいな〜。
楽しそう!
イクエとケンゾー、まだまだやり残したこと、やりたいことは山ほどある。

でもきっとそれは、旅を5年続けようが10年続けようが解消されることはないだろう。
だからこそ人生は楽しいのかもしれない。
未体験のことや未知のことがある方が、人生に満足せず生きる力になる。
自分がこんなに素直に旅の終わりを受け入れられるなんて、ちょっと意外だった。

最初は、この旅は2年ぐらいの予定だった。
2年も旅行し続けるなんて想像もできず、半年ぐらいで帰国することになるかもなーという思いもあった。
でもマイペスースなこの旅で、しんどさを感じることもなく、夫婦水入らずでいつのまにか日本に一度も帰らず3年が過ぎた。
日本にいる家族からは、いい加減に帰って来るように催促されていたけれど、まだ行ってない国、時間をかけてまわりたいこところはたくさんあって、お金さえ続くのなら4年も5年も10年もこのまま夫婦で旅を続けたい気持ちだった。
でも日本で社会人生活をそれなりに送っていて、結婚して完全なる自由人というわけでもなく、常識の枠組みの中で生活していたわたしたちは、完全に旅人になりきれないところがあった。
日本で待ってくれている人たちがいる。
ずっとこんなぐうたらな生活を送るわけにはいかない。
この旅はライフワークではなく、バケーションであり娯楽。
まだまだ旅をし足りない、なんて言っているとキリがない。
自分たちでどこかに根を張り、生計を立てていかないといけない。
いつもどこかでそんな思いを持ち続けていた。
いつかはこの旅を終えなければならない。
でも、その時を迎えた時、それに耐えられるかな。
そんな不安があったけど、旅の終わりをすんなりと受け入れられている自分たちがいた。
太平洋のこのずっと先に、わたしたちが帰るべきところがある。

海を一望できる展望台のような場所があり、そこに人々が集まっている。
双眼鏡で沖の方を見ながら、指差している人もいる。
何をしているんだろうか。

この辺りにはクジラやイルカがやって来るらしく、観測しているのだという。
コククジラと呼ばれる体長12メートルから14メートルのクジラが、今日は35頭も確認されていた。

「いた!あそこ」
「2頭いるわね」
そんな会話がなされて観測者たちは興奮しているけれど、素人のわたしたちにはよく見えない。
なんとなく海面に影ができている気はするけれど。

こんなところで「クジラおいしいですよ」なんて言ったら、ものすごく軽蔑されて説教されるんだろなあ。
「小学校のとき、給食で出ていました」なんて口が裂けても言えない。
ここではおとなしく、夕日を眺めていよう。

太陽が水平線に吸い込まれていった。
でも、夕焼けの美しさは日が沈んで終わり、ではない。
太陽が消えてしまうと、空は今日の最後の悪あがきかのように、雲をオレンジ色に染め上げていく。
ろうそくの火が燃え尽きる直前、最後にふわっと炎が明るくなるみたいに。

まだ、中国、韓国と残っているけれど、その二つの国はこの旅の1番目と3番目に訪問した国。
今回はトランジットのために立ち寄る程度。
だから今日が、実質的には旅最後の日のようなもの。
太陽が太平洋に沈むのをしっかり見届けて、旅の終わりを受け入れる。
図らずも、なかなかいい過ごし方になっている。
わたしたちと同じように、夕焼けに見とれている人がいる。
頭がとんがっている、特徴的なシルエット。

頭はどうなってるのだろうと思っていたら、個性的なヘアスタイルの持ち主だった。
すごく尖っている。

彼も夕焼けにたそがれて、何か思っていたのかな。
フライトは夜だったけれど、まりねえとだんなさんが空港まで車で送ってくれた。
ロサンゼルスの空港は、刻々と色が変わるモニュメントやUFOみたいな建造物があって、近未来都市みたい。



後ろ髪引かれながら、旅を打ち切るような気持ちで帰国するかと思ったのに、こんなに穏やかに最後を迎えられているのは、まりねえたちのおかげだと思う。
くつろげる日本の家庭のようなまりねえの家。
こういうの久しぶりだなあ、いいなあ、日本に帰りたいなあ。
そんな気持ちにさせてくれた。

本当に素敵な夫婦。
親戚のお姉さん、お兄さんみたいだった。

お土産に渡したグアテマラで仕入れたポーチとベルトを、しっかり愛用してくれていた。
もっといいものをたくさん買ってくればよかった。

今度日本で会うときは、おいしいものをぜひご馳走させてくださいね!
本当に本当にありがとう!!
まりねえが持たせてくれた夜食のおにぎり。

旅を終えることがあんなに不安だったのに・・・。
日本でどんな仕事に就けるかどうかも未定で、帰国後の白紙の生活があんなに怖かったのに・・・。
海苔で巻かれたおにぎりの味にホッとして、まもなく日本に帰ることが心待ちにさえなってきた。
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